ママになった人気モデル“森きみ”がそうじフェチに! 生活が楽しくなる暮らし術を伝授

生活

公開日:2015/9/26

 愛らしい笑顔と透明感で、多くの同性をとりこにするモデルの“森きみ”こと森貴美子さん。30代になっても変わらずキュートな魅力を放つ森さんは、私生活ではひとりの女の子を持つお母さん。彼女の日々の暮らしが、フォトエッセイ『森きみの毎日の家事が楽しくなるシンプル暮らし』(森貴美子/パルコ)から垣間見える。

 モデルにデザイナーにと大忙しでも、毎日のそうじがかかせないくらいキレイ好きな森さん。トイレは毎朝ゴシゴシ磨き、磨いたブラシは水でキレイに洗って庭に干す。バスマットはバスタオルと同じく一度使ったら洗濯機へ。働くママで、ここまで徹底できる人はそうそういないはず。

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 特に印象的なのが、“ふきん”の扱い方。洗い物用、テーブル用、娘さん用の3種類を使いわけ、毎日かならず漂白剤に浸けてから煮沸して、洗濯機で洗う。手間はかかるけど、どっさりと洗い上げた真っ白なふきんを干すことは一種のストレス解消法。旦那さんから「いつもの趣味の時間が始まったね」とつっこまれても、どうしてもやめられない毎日の習慣となっているそう。

 なぜ、森さんがそうじや整理整頓にこだわるのか。大きく影響を与えたのは、お母さんの存在だ。ふきんやブラシの熱湯消毒も、実家でお母さんが実践していた姿を見て自然と身についたという。「自分が育ってきた環境というのは、結婚して家庭を築いていく立場になった今も、かなりベースになっているのだなとしみじみ思い出しました」と、本書で振り返っている。

 森さんの暮らしへのこだわりは、自分自身のことにも及ぶ。洋服は毎日とっておきを着るように心がけているのもそのひとつ。シンプルな暮らしのために森さんが大切にしていることは、どんなものにも愛情を持つ、ということなのだ。

「“大切にする”というのは、ていねいに扱ったりキレイな状態を保つことはもちろんだけれど、モノには使命があって、その使命をまっとうさせることが、モノにとっては大切にされるという意味ではないのかと。“大切にする=使うこと”。つまり洋服として生まれたからには、着られることが最大の使命なので、大切にしたいならちゃんと着てあげるべきだなと思ったのです」

 大切にしようと思うと、たんすの奥にしまいこんだまま忘れてしまうこともよくあるもの。しかし、どんなモノも大切にしたいからこそ、長く愛着を持って使えるように心がける。森さんが時間をかけて丁寧にそうじするのもそのためだろう。

 とはいっても、森さんもすべてを完璧にこなしているわけではない。得意なそうじや洗濯にはこだわりがあるけれど、ちょっと苦手な料理はあまり手間をかけないようにしている。常備菜や出汁のストックを1週間に一度まとめて作るなど、なるべくラクにできるよう工夫するそう。

 丁寧なところは丁寧に、力を抜けるところはちゃんと抜く。「毎日の家事が楽しくなるシンプルな暮らし」は、そんな森さんらしいナチュラルなバランス感覚にあるのかもしれない。

文=松本まりあ