新たな小説投稿サイトが登場! 「KADOKAWA×はてな」から物語を愛する全ての人たちへ

文芸・カルチャー

更新日:2015/10/13

物語を愛する全ての人たちへ贈る

 

 エンタテイメントの雄「KADOKAWA」とネットコミュニティの雄「はてな」の強力タッグによる新しい小説投稿サイトを立ち上げることが発表された。公開された ティザーサイト では、
『物語を愛する全ての人たちへ贈る 株式会社KADOKAWAと株式会社はてなは、誰でも自由なスタイルで物語を書ける、読める、お気に入りの物語を他の人に伝えられる、新たな「場所」の創出を目指し、新しい小説投稿サイトを共同で開発、今冬にリリースする予定です。』
とのメッセージから始まり、力の入れようが伝わってくる。そして2つの大きな告知もなされている。


 1つ目はリリースと同時に開催されるジャンル別でのWeb小説コンテストだ。既存の新人賞などと異なりジャンル別で賞を設けており、7部門も用意されている。ここ最近のWeb小説界隈では『異世界転生チートハーレム』と言われるファンタジー物が大ブームだが、そんな中にKADOKAWAが敢えてジャンルを設けてコンテストを開催するということは「異世界転生チートハーレム以外にもWeb小説の幅を広げていきたい」というメッセージの表れと考えられる。とはいえファンタジーカテゴリーも用意されているのでそういったジャンルの作品も求めているだろう。各賞とも100万円の賞金と書籍化決定が約束されており、本コンテストに対する期待の大きさが伺える。

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 2つ目はKADOKAWA作品による2次創作の解禁だ。2次創作が創作活動へのキッカケになることが多いと言われている。これに対してKADOKAWAとしてバックアップしていくという意思表示であろう。ティザーサイトでは既に許可の出ている作品が紹介されており、最近アニメが大ヒットした「オーバーロード」や往年の名作である「涼宮ハルヒの憂鬱」「フルメタル・パニック!」なども名を連ねている。今後も随時追加されていくとのことで要注目だ。

 サイトの開発に はてな が関わっていることにも注目したい。はてな は「人力検索はてな」から始まり、「はてなブログ」や「はてなブックマーク」など、インターネット黎明期時代からネットコミュニティーを運営してきた会社であり、Webサイト開発のノウハウも高い。その上で、「サイトでできる、3つのこと」として
・誰でも思いのまま小説が書けます
・いつでも好きな時間・場所で小説が読めます
・あなたの「面白い」を伝えられます
とシンプルな告知をしているが、それ故にどのようなUI、機能を持ったサイトになるかが楽しみだ。また「一緒にこのサイトを育てていきませんか?」との問いかけもあり、『皆が求めているサイト』を作っていきたいとの思いが伝わってくる。

「小説家になろう」「Pixiv小説」「E★エブリスタ」「アルファポリス」「魔法のiらんど」など、ここ最近のWeb小説ブームを牽引している多くのサイト達の中で、このKADOKAWA×はてなのサイトがどのような立ち位置で存在感を示し続けるか注目していきたい。

KADOKAWA × はてな「新・小説投稿サイト」のティザサイト