児童書シリーズの金字塔『ズッコケ三人組』ついに完結! ファンからは“ズッコケ老人三人組”を望む声も

文芸・カルチャー

2015/11/26


 小柄で短気なハチベエ(八谷良平)、メガネでやせ型・学者タイプのハカセ(山中正太郎)、体が大きくてのんびりやのモーちゃん(奥田三吉)の3人が織り成す、不朽の児童書シリーズ『ズッコケ三人組』。小学校の図書室などで、誰もが1度は目にしたことがあるだろう同シリーズが、2015年12月、遂に完結を迎える。子どもの頃に同書に親しんでいた世代は、「まだやってたんかい!」とズッコケてしまう人もいるかと思われるが、それほど長きにわたり少年少女を夢中にさせてきた作品が幕を閉じることに、悲しみの声が続々と上がっている。

 1978年、『それいけズッコケ三人組』でスタートした、那須正幹の『ズッコケ三人組』シリーズ。その後、とある殺人事件に巻き込まれる『ぼくらはズッコケ探偵団』、スキー場でひとりの美少女と出会う『ズッコケ(秘)大作戦』、太平洋を漂流した末、無人島に辿り着く『あやうしズッコケ探険隊』… と巻数を重ね、ドラマ化、アニメ化、映画化までされる大人気シリーズに。そして2004年刊行の50巻目、
タイムカプセルを埋めようとするも事件に発展してしまう『ズッコケ三人組の卒業式』でひと区切りとなった。


 ファンクラブの会員数は45,000人を超えている『ズッコケ』シリーズ。大勢のファンからの切望を受け、2005年に『ズッコケ中年三人組』シリーズとして再スタート。小学校卒業から28年後、つまり40歳となった中年の物語となり、ハチベエはコンビニの店長、ハカセは独身の中学教師、モーちゃんは会社が倒産しフリーター生活を送るという、なかなかシビアな現実が描かれている。

 しかし、辛い状況でも友情は健在。いざというときに、花山第二小学校のクラスメイトたちが助け合う姿が読者の涙を誘う。その『ズッコケ三人組』シリーズの最新刊が、12月1日(火)に刊行される。タイトルはずばり『ズッコケ熟年三人組』で、2014年に広島を襲った豪雨による土砂災害を取り上げるという。しかし残念なことに、37年間にわたり続いた『ズッコケ三人組』シリーズも、同作を最後に完結を迎える。

 累計2,500万部を誇る、超人気(長任期?)シリーズの終焉に、ファンからは「トリオ物の金字塔が遂に完結か」「終幕は本当に残念ですね」「最後は知りたくない」「とうとう、終わるのか。まあ、マジで面白かったね」「本を読まない小学生だったけど、これだけは読んでたな」「本当にお世話になった本」「いや困る。ズッコケ老人三人組まで行くべきだ」「(T-T)」など、悲しむ声が多く上がった。

 また、「平賀源内はズッコケで知りました」「弟とよく読んでいた。同じ子どもなのに、色々冒険できて羨ましく思った」「小学校のとき図書室に籠りすぎて『もっと外で遊べ』って担任に怒られた原因のひとつ」「我が家の子供たちも29歳と26歳になっている。よく読み聞かせをしたもんです。声や演出をして。親の私自身も面白いと思った」といった懐かしむ声。

 さらに、「那須先生、スタッフのみなさま、良書をありがとうございました。子どもの頃、ズッコケシリーズを読みふけったおかげで、作文が苦にならずに、書くことが好きになれました」「ズッコケファンクラブ会員でした。那須先生はファンレターに必ずお返事を書かれ、その万年筆の文字を毎回ワクワクしながら何度も読み返したものです。本当にお疲れ様でした」「俺36歳だけど、小学4年のときに那須先生にファンレターを書いたら、『次回作を100ページ位まで書きました、楽しみにしていてね』という内容の返事をもらったのを今でも覚えてる」など、感謝するファンも見られる。

 終わることは残念でならないが、『ズッコケ熟年三人組』と同時に『ズッコケ中年三人組 それいけズッコケ40歳』も文庫化されるようなので、まだまだお世話になりそうだ。途中で止まってしまっている人も、未読の人も、これを機にハチベエたちと手にとってみては?


■『ズッコケ熟年三人組
著:那須正幹
価格:1,296円(税込)
発売日:2015年12月1日(火)
出版社:ポプラ社