「桃太郎のきびだんご」「レモンケーキ」…美味しい、パッケージが愛らしい！ 選んだ人の”一工夫”を感じさせる、47都道府県のおみやげ図鑑！

　旅先で、帰省先で、テレビや雑誌の特集なんかで目にする「ご当地みやげ」。定番もいいけれど、選んだ人の一工夫を感じさせる「おみやげ」はもっと喜んでもらえそう。

　そこでおすすめしたいのが、『全国かわいいおみやげ』（甲斐みのり/サンマーク出版）。

　本書は、日本全国47都道府県の「かわいいおみやげ」194点をオールカラーで紹介し、8つのコラムを収録した豪華な1冊。なんでも、おみやげを愛する人気文筆家・甲斐みのりさんが、「愛らしい見た目」「手頃な価格」「その土地らしさがある」「足を運びやすいところで買えるものが多い」「定番すぎず新しさも感じられるようなもの」など、おみやげとして求めやすい「うれしいポイント」を押さえ選びぬいた逸品が揃っています。

　ここでは194点の中から少しだけ紹介します。

　バナナが貴重な果物だった昭和初期に、お店の主人がはじめて食べた感動を再現して作ったお菓子が、青森県「旭松堂」のバナナ最中です。味のあるバナナの絵と刻印が印象的！

　レトロな黄色のキャンディ包みがかわいい群馬県「菓子工房こまつや」のレモンケーキ。レモン風味のスポンジにバタークリームを塗り、レモンチョコをコーティング。軽めの食感で、香り高く大人気！

　名古屋の定番みやげ・ういろうは、約600年前に中国から伝わった米粉と砂糖だけで作られている、もっちり食感のお菓子。「大須ういろ」のウイロバーは、棒に刺さったひと口サイズなので、食べやすいのがポイント！ アイスキャンディのような見た目もかわいいですね。

　日本を代表する作家・田辺聖子さんも愛したという、大阪「長崎堂（※）」のクリスタルボンボン。中にアニゼット、マラスキーノ、コアントローのリキュールをしのばせた3つの味の砂糖菓子です。写真右下のピンク色の紙片には、俳人・冬野虹さんの詩が印刷されています。
（※）正しくは、崎は「大」の部分が「立」です

　岡山県「山方永寿堂」のきびだんごは、桃の絵の箱を開くと、赤ちゃん桃太郎が誕生する仕掛けが。きびだんごの包み紙には、桃太郎、鬼、猿、きじ、犬が描かれています。岡山県で唯一きびだんごひと筋のお店が丁寧に作る優しい味のきびだんごです。

　紅色ラムネは、大分県のお醤油屋「まるはら」が作るラムネ。「紅色」の由来は、紅花や梔子など天然のもので色づけされ、光に当たると徐々に色が薄れていく”はかなさ”からだそう。味は全部で6種類。ほのかな色合いがなんとも美しい。

　眺めているだけで楽しく、懐かしい気持ちにもさせてくれる本書は、旅や出張のお供にも、話のネタにも、もってこいのおみやげ便利帳です。ぜひあなたの出身県の「おみやげ」をチェックしてみてください。ページをめくれば癒やされること間違いなし！

photo＝野中弥真人