出産・育児における夫婦間の「気持ちのズレ」が人生の明暗を分ける!? これ一冊で出産・育児の準備が万全に!!

出産・子育て

更新日:2017/2/13


『赤ちゃんがやってくる! パパとママになるための準備カンペキBOOK』(渡辺大地、あおのそらこ/KADOKAWA)

 出産は、もはや女性だけの「仕事」ではない。育児だって積極的に関わりたいと考える男性も増えてきているのではないだろうか。

 だが、出産や育児、また、それらを経験する「妻」の気持ちを真に理解していないと、「協力するよ」という言葉も「口だけ」になってしまうし、夫の的外れの気遣いは、お互いをイライラさせる結果になるかもしれない。

 出産・育児は夫、妻にとって、今後の人生の「幸」か「不幸」かを分ける、人生の重要な岐路と言って過言ではない。とはいえ、誰しも最初は「パパ」「ママ」初心者。分からないこと、不安なことだらけだろう。

 そこで助けになるのが『赤ちゃんがやってくる! パパとママになるための準備カンペキBOOK』(渡辺大地、あおのそらこ/KADOKAWA)。本書は妊娠直後から出産後1年間にやっておくべきことを、産婦人科医や助産師、ファイナンシャルプランナー、整理収納の専門家に徹底取材し、まとめた「子育て初心者夫婦のための」必読書だ。

 著者は産後サポート専門家の渡辺大地さん。「出産・育児」について、男性だからこそ分かる(反対に、「分からない」)ことを教えてくれる初心者パパママの心強い味方だ。

 本書ではその渡辺大地先生が開く「パパママ予備校」の授業を受けることで、妊娠3か月目の麻衣と夫の祐介が成長していくというストーリー形式のコミックエッセイだ。情報量はたっぷりだが、基本的にはマンガなので、忙しいパパママでも手軽に読めるのが嬉しい。

「産院を選ぶポイント」「産休・育休を取るということ」「家族が増えると家計はこう変わる!」「赤ちゃんを迎える部屋づくり」「マタニティブルーと産後うつについて」などなど、出産・育児における実用的な情報はもれなく網羅されているのだが、本書で一番重点を置いているのは、「妻と夫の溝は『妊娠』をしたときから生まれる」ため「そのお互いの気持ちのズレに気づき、修正していくための方法」を教えること。

 新しい命を身ごもった女性は、精神的にも肉体的にも大きな変化を迎えることになる。一方で特別な変化がない男性は、女性に対して「今まで通り」の対応をしがち。その温度差に気づかず、出産・育児に突入してしまうと、男性が「やばい!」と思った時には、時すでに遅し。二人の関係が修復不可能なところまできている場合もあるのだとか。

 そうならないために、「女性の気持ち」にフォーカスしているのが、今までの育児書とは違う本書の魅力だ。

 例えば、「つわり」に関して、「女性が一番つらいと感じていることは何?」と男性に聞いた場合、たいていの人が「吐き気」と答えるのではないだろうか。しかし実際のところ、「つわり」の時期に一番しんどいのは「睡眠不足」と答える女性が多いようだ。

 また、「どのようにつらいのか?」をたとえるならば、「二日酔いで徹夜明けの状態が三ヶ月は続く」ようなものらしい(もちろん個人差はある)。そう考えれば「病気じゃないんだから大丈夫」や「最近ゴロゴロしてばっかりだな」なんて、心無い言葉は言えなくなるはず。

 また、出産直後の女性は血流が滞り「目が疲れやすい」という。生まれた赤ちゃんの写真を出産報告もかね、方々にメールをする女性も多いと思うが、その役割は男性がやってあげた方がベター。その際、妻のすっぴん顔が写っていないか、写っていても問題はないか、奥さんに確認を取る気遣いも忘れずに。これが意外と大事なことらしいので、要注意だ。

 さらに出産後、おっぱいが出ないことに悩む女性も多いらしいが、その際、男性は軽々しく「母乳が足りないんだね」などと口にしてはいけない。「わが子にあげるおっぱいが足りないのか」という言葉は、男性にとって「収入が低いね」と言われているくらい、ダメージのあることなのだ。

 少しでも「女性ってそうなのか!」と思った新米パパ(予備軍も含め)は本書を読むことをおススメする。幸せな家庭生活は、男性の「変化」も必要なのだ。

文=雨野裾