その“しつけ”の言葉、お子さんに合ってますか? 科学的データから導き出された「最高の子育て」とは

出産・子育て

2017/2/9

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    『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロー:著、鹿田昌美:訳/ダイヤモンド社)

 子どものしつけは家庭によってさまざまなスタイルがある。親それぞれに考え方があって、しつけのスタイルができているだろう。しかし、子どもの将来を思うとき、「厳しすぎるだろうか」あるいは「もっと厳しくしたほうがいいのだろうか」などと悩むことがあるかもしれない。

『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55―――IQが上がり、心と体が強くなるすごい方法』(トレーシー・カチロー:著、鹿田昌美:訳/ダイヤモンド社)は、実験・研究で導き出された科学的データに基いた実践的な子育てアドバイスをまとめた一冊。「これからの子育ての新基準」「子育てのためのパーフェクトなガイドブック」などと全米メディアで絶賛されており、アメリカでベストセラー育児書となっている。

 さて、本書によると「1980年代半ば以降、数々の研究によって、子育てスタイルと子どもの社会的行動に強い相関関係があることが証明されて」きた。子どもは、「遺伝子」「友人」「文化」「親以外の大人」ほかの要因にも将来が左右されるものの、親から受ける影響はじつに20~50パーセントにものぼるといわれている。親の子育てスタイルが子どもの一生を左右する、と言ってしまってもよさそうだ。

 本書は、しつけに関する項目で、次の「4つの子育てスタイル」の特徴を紹介している。

■ 独裁・支配型の親

「さあ、帰るわよ」「座りなさい」など、厳しくて温かみがない。厳格なルールを持ち、説明なしに命令に従うことを子どもに期待する。子どもは概して行儀がよいが、「自制心」という極めて重要なスキルの発達が遅れる。

■ 民主型の親

「あと5分で帰るわよ」「ベビーカーでは座っていてね。◯◯ちゃんが落っこちてケガをしたら、ママは悲しいわ」など、厳しくて温かい。子どもと関わりを持ち、親の反応が良く、子どもに高い期待をする。意識的に子どもの独立心と自己主張を育む。罰するのではなく教えることでしつけをする。

■ 消極的・受け身型の親

「さあ、帰る時間よ、いいわね?(それでまだ遊んでいても、親は座ったまま)」「座ってちょうだい。座ったほうがいいわよ。まあ、少しだけなら立ってもいいかな」など、温かで厳しくない。子煩悩で親子の会話が多いが、甘やかす。子どもとの対立を避けたがり、規律を嫌がるので、親のルールを施行しない。子どもは自己評価が高いが衝動的で、ドラッグやアルコール依存症になりやすく、学校でトラブルに巻き込まれやすい。

■ 無関心な親

厳しくも温かくもない。子どもに最低限のものは与えるが、それ以外は関わらない。こういった親に育てられた子どもは非行に走りやすい。

これらのなかで、子どもが

・自立心が強く
・自信があり
・社会的能力が高く
・不安が少なく
・落ち込みにくく

育つのは、「民主型の親」の子育てスタイル。ただし、しつけに時間がかかり、労力も忍耐力も必要だ。本書は「親が短気な性格だったり、お手本となる民主型の親が周囲にいない場合は難しいかもしれない」としている。

 子どもにも親にも個性があり、お互いの相性もある。「民主型の子育てスタイル」は大胆で自己主張ができる協力的な子どもには効き目があるものの、衝動的または反抗的な子どもには「独裁・支配型」寄りに、内気・心配性・怖がりの子どもには「消極的・受け身型」寄りにするなど、ある程度柔軟に対応するのがいいという。

 決して科学的データで育児の問題がすべて解決するわけではないが、育児に悩む親のひとつの指針にはなり得ると思う。

文=ルートつつみ