「余命1年の宣告」が夫婦の運命を狂わせた… 大切な人を“看取る”という誰にでも起こりうる悲劇

暮らし

2018/4/21

 余命宣告された妻を看取る夫の記録、『良子という女』が2018年3月13日(火)に発売された。

「俺より先に死ぬな」。夫が妻に託した願いは一瞬にして裏切られた。自分が死ぬときに備えて残すメモに「妻より先に死にたい」「死ぬならがんで死にたい」と書いていたという著者。しかし妻が「余命1年」の宣告を受けてから、夫婦の運命は狂っていく。

「がんではない可能性」という、気休めにもならない医者の言葉と裏腹に弱っていく妻。著者は受け入れたくなくても受け入れざるを得ない現実に直面する。

「所詮は赤の他人が書いた看取りの記録」とは到底思えない、誰にでも起こりうる悲劇の記録。何もできないもどかしさや家族の間で軋轢が生まれる様子に、読む人は胸をえぐられるだろう。大切な人を看取るという行為の現実から、決して目をそらしてはいけない。

野村よし
1942年4月、徳島市に生まれる。横浜市在住。早稲田大学第一文学部(演劇)、工学院大学機械工学部をともに「中退」。多くの職場を転々とする。1964年、義兄の経営する鉄工所に入社。半生を番頭として過ごす。

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