「定年後はのんびり過ごしたい」という落とし穴…後悔しない「第2の人生」へのシフト術

暮らし

2018/6/18

 第2の人生が楽しくなる心得を紹介した、『図解 50歳からの人生が楽しくなる生き方』が2018年6月14日(木)に発売された。

 幕末に日本地図を完成させた伊能忠敬は、49歳で家業を子に譲ったのち人生の後半を天文学と測量に捧げてこの世を去った。現代の平均寿命を考えれば、50歳の人にはまだ30年余りの時間が残されており、その年代から「子育ての完了」「定年退職へのカウントダウン」など周りを取り巻く環境が大きく変わっていく。いわば第2の人生のスタート地点と言えるだろう。そしてこの時期をどう過ごすかによって、これからの人生の質に大きな影響が出てくる。

 著者の保坂隆は、医学部の教授というキャリアに疑問を持ち早期退職している。その後自分の人生を見つめ直した実体験をもとに、多くの著作でシニア世代を応援し続けてきた。同書は今までの作品の集大成として、“人生が楽しくなる心得”を紹介した1冊。

■「定年後はのんびり過ごしたい」という落とし穴
 定年後の自分をイメージするとき「とにかく、のんびり過ごしたい」と漠然と思っている人がいるだろう。おそらくその理由は、いま現在は、仕事などやるべきことがたくさんあるから。しかし現実は、やるべきことが無くなる日常が始まると、のんびり暮らすことは、意外とつまらないものに感じてしまうのだ。

 そうなると、早目にやりたいことをあらかじめ決めておくことが大切になってくる。もしなかなか決まらないようだったら、とりあえず定年後にやりたいことを紙に書き出し、次にそれらについての情報を集めてみることがおすすめ。この作業を続けているうちに、本当にやりたいことが見つかるはずだ。

■マスコミの情報に振り回されてはいけない
 定年後の生活について、マスコミの情報に踊らされてしまい、不安を感じることがよくある。そのような場合は、まず自分で資金計画を立ててみよう。それを毎年定期的に確認することで、多くの不安は解消されるだろう。

 また、資産を無理に増やそうとしないことも重要。よくある安易な儲け話はトラブルの元になると考えるべきで、投資をするなら無理がなく、ストレスにならない範囲で行うのが良い方法なのだ。

■50歳からは、わがままに生きていい
 社会の価値観は時代とともに変わるもの。例えば、ひと昔前は、長時間労働が当たり前の時代だった。ところがいまや残業は非効率でムダなこと、という認識が常識になりつつある。そこで、第2の人生を迎えるにあたり、まわりに合わせるのではなく、自分らしい生き方や価値観を見出すことが大切。

 例えば、友人との付き合い方でも、旧交を温めることもできれば、嫌な人とは無理して付き合わないという選択もできる。そして、孤独を必要以上に恐れず、一人でも楽しめるスキルを身につけることも大事なポイントだ。

■「いつかそのうち」は禁物
「1年はその人の年齢の時速で過ぎていく」とは、脚本家の内館牧子氏の説だ。20歳の場合は時速20キロ、50歳は50キロ、70歳は70キロということ。そうだとすると、50歳を過ぎたら「いつかそのうち」という考えは禁物と言えよう。むしろ、できるだけフットワークを軽くしなければいけない。久しぶりの友人との食事。資格試験の勉強など、思い立ったら行動するクセをつけよう。

 他にも「困ったときはすぐに助けを乞う」など、様々な“人生が楽しくなる心得”が掲載されている。同書から後悔しない「第2の人生」へのシフト術を学び、これからの人生をどう楽しむかを考えてみては?

<もくじ>
第1章 50歳からの人生が楽しくなる生き方
第2章 いつまでも若々しい人がしている趣味と学び
第3章 心がラクになる人間関係の作り方
第4章 50歳から始めるシンプルな暮らし方
第5章 心身を健康に保つ方法

保坂隆(ほさか・たかし)
1952年山梨県生まれ。現在、保坂サイコロジー・クリニック院長、聖路加国際病院診療教育アドバイザー、聖路加国際大学臨床教授、京都府立医大客員教授、昭和大学医学部客員教授、東京医科歯科大学医学部非常勤講師。慶応義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。米国カリフォルニア大学に留学後、東海大学医学部教授、聖路加国際病院リエゾンセンター長、同精神腫瘍科部長などを経て現職。主な著書には、『精神科医が教える50歳からのお金をかけない健康術』、『50歳から人生を楽しむ人がしていること―“心の名医”が教えるとっておきの生活習慣』、『お医者さんがすすめるすごい瞑想』、『空海に出会った精神科医:その生き方・死に方に現代を問う』、『頭がいい人、悪い人の老後習慣』、『50代から「楽しい老後」の準備をはじめなさい』などがある。

※掲載内容は変更になる場合があります。