土屋礼央とマンガ『グラゼニ』との共通点

マンガ・アニメ

2012/3/22

 「最初に読んだ時は、やられた、僕が先にやりたかった!と思いました」

 土屋礼央さんがそう話すのは、マンガ『グラゼニ』(講談社モーニングKC)のこと。プロ野球選手の“年俸”を切り口に、プロ野球界をリアルに、かつユーモアたっぷりに描いていく。

土屋礼央、曲づくりの秘作は「幽体離脱」!?

 「年俸をテーマにしたことで、野球の舞台裏にある人間のドラマが浮かび上がってくる。とにかく作者の方が、すごく野球を愛しているのが伝わってくるんですよね。スポーツとお金をリンクさせるのは美しくない、みたいな考えもありますけど、(主人公の)凡田たちにとっては、野球は仕事ですから。人が『どう生きていくか』ということを描いているから、すごく共感できるんだと思う。凡田が生きていくための野球であり、僕にとっては歌がそうなんですよね」

 RAG FAIRの活動休止を経て、ソロ“TTRE”として活動を開始し、約9カ月。3月21日には待望のソロアルバム『humour』(Ivy Records)が発売された。ソロになってみてどうですか、と尋ねると、間髪をいれずに「僕、今ほんっとうに毎日が楽しいんですよ!」と元気な声が出た。

 「毎晩『今日も一日楽しかった。おやすみなさい』で終わる。最近、肌きれいですねってよく言われるんですけど、それはグチを言ってないからです(笑)」と、本当にピカピカの笑顔!

 もともとエッセイ連載など音楽活動以外でも才能を発揮してきた土屋さんだが、ソロになり、さらに活動の幅が広がってきた。

 「テレビにも出るし、ラジオで野球の解説もするし、サイト作りにも関わるし。いつも、人に喜んでもらえることがしたい。“職業・おもてなし”です(笑)。でも、いろいろやっているように見えても、その活動の根底にあるのは、やっぱり曲作りなんですよね。譲れない僕の“エゴ”の部分であり、僕の軸です。根源は、“愛とユーモア”という僕のテーマを伝えるための曲作りで、そこから派生した活動でないと、意味がないんです」

(ダ・ヴィンチ4月号 「あの人と本の話」より 取材・文=門倉紫麻)