なぜ“反日”は続くのか? 慰安婦問題や徴用工問題に切り込んだ『反日種族主義』が日韓両国でベストセラーになっている理由

社会

2019/11/27

『反日種族主義 日韓危機の根源』(編著:李栄薫/文藝春秋)

 韓国で激しい議論を巻き起こしている『反日種族主義 日韓危機の根源』の日本語版が、文藝春秋より2019年11月14日(木)に発売された。研究者たちが歴史のタブーに挑んだ書籍に、「日韓問題の必読書になると思う」「冒頭から衝撃的な内容だった」と大きな反響が上がっている。

 昨年の「徴用工判決」を受けて日本企業の資産が差し押さえられるなど、緊迫化している日韓関係。そんな中、今年7月に刊行された同書は韓国における“過剰な反日”を正面から批判。賛否両論の声を呼ぶと共に注目が集まり、10万部を超えるベストセラーとなった。

 同書がいわゆる嫌韓本と異なるのは、経済史学などの専門家が一次資料にあたり、自らの良心に従って事実を検証した結果をまとめたものである点。李承晩学堂校長の李栄薫(イ・ヨンフン)が中心となり、現状に危機感をもつ学者やジャーナリストが結集。慰安婦問題や徴用工問題、竹島問題などを実証的な歴史研究に基づいて論証し、韓国に広がる「嘘の歴史」を指摘している。

『文藝春秋』(11月号)

 日本では10月10日(木)発売の『文藝春秋』(11月号)が、著者・李栄薫のインタビューを日本のメディアとして初めて掲載した。その後満を持して発売された単行本はたちまち重版を重ね、累計発行部数30万部を突破するほど売り上げを伸ばしている状況だ。

 歴史問題に対して学術的なアプローチを試みた内容に、ネット上では「客観的な考証による歴史認識が韓国人知識人から発信されたことに大きな意義がある」「韓国を不当に貶める本ではなく韓国のことを憂いて書かれた本。日本を批判するところは批判しているし、バランスがとれていると思う」「徴用工問題についての背景や経緯が詳しく書いてあって大変勉強になった」という声が続出。

 また批判を恐れずに論争的なテーマに切り込んでいることから、「国内での批判と誹謗を覚悟して歴史問題と向き合った著者には敬意を表するしかない」「韓国でこのような書を出すことは大変なはず。著者たちの勇気には敬服する。世界中の人々に読んでほしい」と著者を称える声も多い。

 その一方で、一部の読者からは「韓国でどれだけ衝撃を与えた内容だったとしても、日本では反韓感情を煽ってしまうんじゃないか」「この本で嫌韓を正当化するんじゃなくて、誠意ある対応が必要だと思う」と懸念する反応も上がっている。

 なぜいまだに“反日”が続くのか。その理由を知りたい人は同書を手に取ってみてはいかがだろうか。