人気ラノベが描く、ありえなくない23世紀の日本の姿

マンガ

更新日:2012/9/27


 みなさんはちゃんと漢字が読めますか? 実はそれ、すごいことかもしれないんです!

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 『僕の妹は漢字が読める』というライトノベルをご存知だろうか。
僕の妹は漢字が読める』が描く23世紀の日本では、萌え文化が浸透し、漢字は廃止され、ほとんどの日本人は漢字が読めない。つまり漢字が読めることは、すごいことなのだ!

 萌え文化の影響は、言語だけでなく、社会全体に及んでいる。たとえば、学校教師は2次元なうえ自分たちでカスタマイズすることができる。小型ディスプレイで行われる授業では、問題に正解するとごほうびのパンチラ映像が見られたりもして、もはや学校は完全にゲーム。総理大臣も2次元美少女で、“国民の妹”設定のニャモちゃんが7代目2次元総理を務めている。さらには、3次元の人間(つまり普通の人間)と2次元キャラクターのハーフ=“2,5じげんこ” なるもの(実際は人工授精&代理出産によるもの)まで存在するのだ。

 頭がクラクラしそうなトンデモ世界だが……しかし、この“23世紀日本”は本当にありえない世界なのだろうか。
たとえば、モンスターペアレンツや子どもの指導法に困って完璧に生徒をお客さん扱いし、サービス業と化した教師や学校がゲーム化することが、絶対ないと言い切れるだろうか。人気や支持率に振り回される最近の総理大臣、政治や選挙に興味を持たない若者。その結果が2次元に向かうかもしれないし、2次元のキャラを「俺の嫁」と言い3次元で恋愛できない人が子供を欲しがったら、人工授精と代理出産という選択肢を使うかもしれない。精子バンク同様卵子バンクが認められることになったら、全然ありえない話じゃないのだ。

 現在の日本の延長戦上にあるともいえる“23世紀日本”、1度のぞいてみてはいかがだろう。
僕の妹は漢字が読める』は現在4巻まで発売中で、コミカライズ1巻が6月27日に発売される。
漢字が読めることがすごい! そんな未来が来るのもそう遠くないかも……?