仕事がうまくいかない、人間関係に悩まされている… 負のスパイラルに陥る原因は「発達障害」にあった!?

ビジネス

公開日:2020/11/16

会社で「生きづらい」と思ったら読む本
『会社で「生きづらい」と思ったら読む本』(岩谷泰志/主婦の友社)

 他の人と同じように働いて、同じように生活しているだけなのに無性に「生きづらさ」を感じる…。その原因はもしかしたら「発達障害」にあるのかもしれない。心療内科・精神科医の岩谷泰志が著した『会社で「生きづらい」と思ったら読む本』は、そんな心の悩みを分かりやすく解き明かしてくれる1冊だ。

 発達障害という言葉を耳にする機会も増え、誰にとっても他人事ではない身近な問題となりつつある。たとえば真剣に努力しているのに仕事がうまくいかない、という悩みはよくあるもの。その他にも「人間関係に悩まされている」「原因不明の体調不良になってしまった」「まじめに頑張っているのにミスばかり」「物事がすべて悪い方向に向かっている気がする…」など、さまざまな“負のスパイラル”に追い込まれている感覚に陥ったことはないだろうか。心当たりがある人やその原因となっている人は、発達障害とみなされる要素を持っている可能性があるという。

 では発達障害の人は、いかに生き抜けばいいのだろうか。また発達障害の人がそばにいるなら、周囲の人はいかに対処すればいいのだろうか? 同書ではそんな疑問を解決するため、今の世の中で起きているリアルな症例を紹介。10人の発達障害のケースを取り上げ、そこから見えてくる心の悩みを解説していく。

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 たとえば書籍内で紹介されている「Aさん」は、自己愛性パーソナリティ(優位性志向型)の症例。入社以来エリート路線を突き進んできたはずが、ある日急に体の力が抜け、パニック発作を起こすようになった……という経緯をもつ。

会社で「生きづらい」と思ったら読む本

 また、自分のパーソナリティについて客観的に調べられる「『発達障害』要素チェックシート」も収録。数十個の質問に答えるだけで、今抱えている悩みや問題解決への糸口が掴めるかもしれない。

会社で「生きづらい」と思ったら読む本

 発達障害は自分には全く関係ないもの…そんな風に思う人も中にはいるはず。しかし著者の岩谷医師は「自分は大丈夫だと思っている人でも、いつ症状が出るかわかりません。“発達障害”のことをもっと知ることで変わってくる部分が必ずあります」と語っていた。

 現代社会における心の悩みは多様化しており、100人いれば100通りの苦しみが存在する。生きづらさの正体を詳しく知りたい人は、ぜひ同書を開いてみてほしい。