『バクマン。』から学ぶ マンガ家5ヶ条

マンガ

公開日:2012/7/7

 マンガ家を目指す少年・真城最高(サイコー)と高木秋人(シュージン)のサクセスを描いた大人気作『バクマン。』(小畑 健:作画、大場つぐみ:原作 集英社)の最終巻がついに発売された。2人が人気マンガ家へとのぼり詰めるまでの軌跡には、実際にマンガ家を志す人へもヒントがいっぱい! そこで今回は、『バクマン。』からマンガ家になるために覚えておきたいことを抜粋してみたい。

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【その1】天才じゃなくても諦めない!
原稿をはじめて『週刊少年ジャンプ』編集部へ持ちこんだ2人が、編集者・服部哲に言われたのが「大ヒットを飛ばせるのは圧倒的に計算じゃない人なんだ」というひと言。天才は、計算をしなくても好きなように描いて大ヒットを出せる……ということだ。でも、天才じゃないから人気マンガ家になれないと諦める必要はない。計算してヒットを出せるようになれば、1本で終わらない息の長いマンガ家になれるからだ。自信をもって計算しよう。

【その2】ウケてるものを分析し、戦略を立てろ!
原作担当のシュージンは中学2年にして「自分が好きじゃないマンガでも小説でも今ウケてるの片っ端から読んで研究」する分析家。作画担当のサイコーも、バトルの画力を向上させるため、人気マンガを10作100ページずつ模写する努力家だ。それもすべては“いま読者に求められているマンガ”を追究するため。自分たちの欠点に気付く客観性が、成功に近づく方法だ。

【その3】フツーの生活を送れると思うな!
正月返上は当たり前、入院中も筆を離さなかったサイコー。脱サラしてマンガ家となった平丸は、その厳しい締切生活に「会社勤めの方が100倍いい」と嘆く。平丸の「人気がなくなればそれで終わりらしいじゃないか 知らなかった… 恐ろしい仕事だと思わないか」と語る言葉は、まさしく真実。自分の実力だけで勝負する世界は過酷だが、その分、フツーでは得られない喜びもあることも『バクマン。』は教えてくれる。

【その4】憧れの先輩と出会える華やかなパーティもあるらしい!?
バクマン。』では、『週刊少年ジャンプ』で活躍する作家たちが集まる新年会の模様も描かれている。当日はオシャレな高級店に黒塗りハイヤーで送迎、錚々たる顔ぶれが一同を介する華やかな場だ。さらに、連載表彰式や手塚賞の祝賀パーティなど、お祝いごとも多いらしい。普段は地味で過酷なマンガ界だが、いつか「センセイ」と呼ばれながらお酌されるその日を糧にがんばろう!

【その5】熱い夢をもて!
彼女と結婚するという夢をかなえるために、マンガ家として精進するサイコー。そして、その夢を共有する親友のシュージン。行き詰まったサイコーとシュージンが「けど俺たちは幸せだよ 夢を持ってここまでやれてる…」「ベタな青春は送ってないかもしれないけど 俺たちはベタを塗る青春! それでいい」と語り合うシーンに、胸を熱くした人も多いはず。かなえたい夢があれば、どんな苦難も乗り越えられる! これこそが『バクマン。』の真髄だ。

 ちなみに最終巻には、原作者の小畑健が「この漫画はフィクションですが現実もたくさん描かれています。」という言葉を寄せている。いったいどれが現実なのか!? マンガ道を志す人たちは、ぜひ実践で答えを確認しよう!

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)