尼崎に実在する「小林書店」が舞台。“出版取次”にスポットを当てた感動小説に「読むだけでやる気がでる」と注目集まる!

ビジネス

公開日:2020/12/30

仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ
『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』(川上徹也/ポプラ社)

 実在の書店を舞台とした物語仕立てのビジネス書『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』が、2020年12月16日(水)に発売された。「仕事とは何か」を鮮やかに描き出していく感動のストーリーに、ネット上で大きな反響が巻き起こっている。

 同書の主人公・大森理香は、中学からエスカレーターで東京の私立大学を卒業した新社会人。理香はとくに夢や目標を持っていなかったが、なんとなく受けた大手出版取次「大販」に内定する。そして、縁もゆかりもない大阪勤務を命じられることに。

 研修中、よかれと思ってやった行為が原因で大きなミスを犯してしまう理香。自分のふがいなさと理不尽さに打ちひしがれていた彼女は、上司によって小さな書店へと連れていかれる。そこで1人の「書店のオバチャン」と出逢ったことをきっかけに、理香の仕事と人生への考え方は少しずつ変わっていく──。

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 作中に登場するのは、業界では言わずと知れた兵庫県尼崎市の小さな書店「小林書店」。長年にわたり本を売り続けてきた店主の想いが、まるで本人が語っているかのような“エピソード”として収録されている。

 またフィクションとしては珍しく、「取次」という職業にスポットを当てているのも同作の特徴。取次とは出版社と書店の中間に位置しており、出版物を卸売りする役目を果たしている。日常生活では中々触れる機会がない“縁の下の力持ち”の物語に、「取次は親の様なものってところに感動。しかしこんな取次担当がいるなら会ってみたいな」「尼崎の実在する本屋さんを舞台に書かれた物語。本屋ってどんな商売なの? と思っている方に読んでいただきたい本です」「読むだけで仕事への熱意とやる気があふれてくる一冊」と多くの読者が心を打たれているようだ。

 著者の川上徹也氏は、『物を売るバカ』や『キャッチコピー力の基本』といったベストセラーを生み出してきたコピーライター。書店好きとして知られ、全国の書店を取材して執筆した『本屋さんで本当にあった心温まる物語』といった著作も。同書にはこれまで川上氏が見聞きしてきた経験が、魅力たっぷりに散りばめられている。

 読むだけで、仕事のモチベーションがこんこんと湧き出してくるような一冊。ページを開けば、本気で仕事に打ち込む人々の熱い想いに触れられるはずだ。