注意! あなたは“恋愛フラグ”をスルーしている

マンガ

更新日:2012/10/17

 些細なことがきっかけで始まる恋愛。みなさんは、その目印になる“恋愛フラグ”見落としていませんか? 自分が普段どれだけ“恋愛フラグ”を見落としているか。それに気づかせてくれるマンガ『共学高校のゲンジツ』(伊丹 澄一:著・イラスト、さぬい ゆう:原著/小学館)が9月28日に発売された。

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 中学生の時は、高校生になれば彼氏・彼女は自然とできるものだと思っていたかもしれないし、男子校・女子校に通っていた人は、共学高校に通っていれば彼氏・彼女ができたはずなのに……なんて思っているかもしれない。しかし、『共学高校のゲンジツ』はそんな幻想をことごとくぶち壊してくれるのだ。
 
 例えば、女の子が何度も自分のところに消しゴムを落としたり、一緒の日に日直になった時は恋が始まる絶好のチャンス! マンガやアニメなら絶対に見逃さないこんな恋愛フラグも、“ゲンジツ”を描くこの作品では「消しゴム落としすぎだろ。俺の所に何回落とすんだよ?」と言って迷惑そうに放り投げられて終わり。日直の女子が「黒板消し手伝ってよ」と言って話しかけても、「じゃんけんで黒板消しと日誌決めよう。別々のほうが効率いいべ!!」なんて言ってしまう。二人で一緒にやれば親密度も上がるかもしれないのに、せっかくの共同作業も分担作業に……。さらに、同じ委員会の女の子から「今日の放課後の委員会、1時間遅れるって…」と聞くと「ゲームしてるから時間になったら呼んでね」と言って男友達のところに行ってしまう。一緒に委員会のノートを運んでいるときに女子が転んでも「早く拾ってよね。僕、先に行ってるからさ」と笑顔で言い放つのだ。

 ゲームの中ではしっかり委員会のイベントでフラグを回収し、「カノジョできた」なんて言っているくせに、日常生活では全く気づかず「女子フラグ立たないかなぁ…」「そしたら!! 絶対に逃がさないぜ」「些細なものでもね!!」なんて言う始末。みなさーん、今女子フラグバキバキ折ってますよ?(笑)

 もう卒業してしまった人たちは、自分は学生時代に一体どれだけのフラグを折ってきたんだろう……と、なんだか悲しくなり、今度こそ見落とさないようにしようと心に誓うかもしれない。しかし、大人になった今も、エレベーターで一緒になった荷物いっぱいの同僚を見過ごしたり、好きな食べ物や昔話したことを覚えていてくれたりする人を見逃したりしていませんか? 実際、現実ではフラグなんて知らず知らずのうちにスルーしてしまうもの。「誰でもいいから彼女が欲しい」と言いながら、せっかく好意をもってくれる人がいても、アプローチされても、全く意識していなくて気づかないなんてことも。恋愛フラグなんて案外身近なところに立っている。『共学高校のゲンジツ』はそんなことを教えてくれる。本当に誰でもいいと思うなら、まずはすべての異性を意識してみよう。どこかに些細なフラグが隠されているはずだ。

 誰でもいいわけではないのなら、せめて気になる子にくらい意識を傾けてみては? そうすれば、現実のフラグも少しは回収できるかも。