マンガライター小林聖が選ぶ、2013年注目の新人漫画家ベスト5

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2013/12/4

2013年の漫画作品も出そろってきた師走。今年の新人が来年は大物作家になっているかも! 今のうちにチェックしておくべき新人漫画家は誰? 『「マンガの話をしよう」ネルヤ』の主宰者小林聖さんに、今年単行本デビューをした期待の漫画家5名教えてもらったラコ!

小林聖

マンガレビューサイト“ネルヤ”管理人。 ネルヤサイト上にて一冊の漫画を30代だけで語り合う「アラサー座談会」や、街角の書店を調査する「書店ぶらり旅」といった企画を連載している。現在、ライターとして多方面で活躍中。

ネルヤ公式サイト→http://nelja.jp/

1位
佐野菜見
坂本ですが? 2 (ビームコミックス)
坂本ですが? 2 (ビームコミックス)
  • 著者名:佐野菜見
  • 発売元 : エンターブレイン
  • 価格:670円

今年1月に単行本の一巻が出てから、売れるだろうなと思っていましたが本当に大ヒット。何でもクールでスタイリッシュにこなす“クーレスト”男子高校生坂本の一話完結ギャグマンガです。その一挙手一投足がハイレベルで笑っちゃう。装丁もそうですが、とにかく1コマで見せるパワーが強い。もうすでに注目されていますが、やはり今年外せない作家ですね。

2位
町田洋
惑星9の休日
惑星9の休日
  • 著者名:町田洋
  • 発売元 : 祥伝社
  • 価格:802円

自身のweb サイトで漫画を公開していたところを注目され、今年単行本デビューした町田洋。『惑星9の休日』は、辺境の小さな星に住む人たちの日常を描いた物語で、オムニバス連作となっています。絵柄はさらっとしていて一見ドライに見えるんだけど、なんだかウェットなところもあって泣かせる。どことなく星新一テイストですね。切なさを描けるところが注目の一因だと思います。

3位
さだやす
王様達のヴァイキング 2 (ビッグコミックス)
王様達のヴァイキング 2 (ビッグコミックス)
  • 著者名:さだやす
  • 発売元 : 小学館
  • 価格:596円

ベテラン漫画家さだやす圭さんの子どもという、親子2代で現役漫画家というトピックもありますが、育った環境が関係しているのか、その構成のうまさやキャラクターの力は新人離れ。この作品が連載デビューなのですが、とにかく読ませる力がありますね。天才ハッカーが主人公で、サイバー攻撃などが描かれますが、PCのことはさっぱりなんていう人もぐいぐいひきこまれていくはずです。レベルの高い新人ですね。

4位
野田彩子
わたしの宇宙 1 (IKKI COMIX)
わたしの宇宙 1 (IKKI COMIX)
  • 著者名:野田彩子
  • 発売元 : 小学館
  • 価格:637円

ある日、登場人物が「自分は漫画の主人公だった」と気付くという、異彩を放つ漫画です。中学二年生の双子が主人公で、そのうちの片方はそれに気付いて、もう片方に教えてあげる。描かれたフキダシを指差したり、「タイトルを変えよう」と言ったり……。この先どう展開して、着地するのか想像ができないんです。続きがすごく気になる。発想力やセンスが新人離れしていますね。

5位
松浦だるま
累(1) (イブニングKC)
累(1) (イブニングKC)
  • 著者名:松浦だるま
  • 発売元 : 講談社
  • 価格:617円

美人女優の娘なのに、醜悪な容姿を持つためにひどいいじめを受けていた累。そんな彼女が他人の顔を乗っ取れる秘密を手に入れ、物語はサスペンス調に進んでいきます。他人の視線を集めることの快感、美醜に左右される人生。人間のいやらしい悪い部分をとてもうまく表現していて、コミック連載中から話題でした。10月の終わりに単行本が出たばかり。今後ますます売れていくでしょうね。

「以上の5人はみな実力派で、すでに話題を集めている人も。番外編として僕が推したいのは、スズキ咲さんの『豚でん返し!』。いやー、少女マンガ雑誌でイベリコ豚が主人公のものを読むなんて思わなかった。イロモノ枠かと思いきや意外とグッとくるストーリーですから。最新号(12月特大号)の別冊マーガレットに載ってます! 是非チェックを!!」

サスペンスありギャグあり、幅広い作品が揃ったラコね。面白いお話ありがとラコ〜!ほかにもこんな作品が知りたい!というのがあったら @bookrako までよろしくラコ!