推しがいれば今日も幸せ！ 推しがいる世界に転生してしまったオタク女子たちの、“推し事”アンソロジーコミック

　いつ何時どんな場所でも、「推し」という存在はオタクの心に光を灯し、道を示し、生きがいを与えてくれる。それがたとえ、転生先の異世界であっても――。『異世界推し活！ 推し事できて幸せですアンソロジーコミック』（ブシロードクリエイティブ）は、推しが生きる乙女ゲームや小説の世界に転生してしまったオタク女子たちの、推し活を描いた“推し事”アンソロジーコミック。

　本作は、コミックブシロードWebが新設した大人女子向けレーベル「LatteComi-ラテコミ-」の第1弾作品として刊行されたもの。まだまだこれから発展していくレーベルということで、具体的にどんな作品が読めるのか、アンソロジーコミックに収録されている3作品をひとつひとつご紹介しようと思う。

　1作目は、乙女ゲームの悪役令嬢・イレーナに転生した主人公が、最推しキャラであるロゼッタの恋を成就させるべく奔走する物語。ロゼッタはヒロイン・ティアの親友で、どのルートへいってもヒロインと同じ人を好きになり、本心を明かさないまま姿を消してしまうキャラクター。そこでイレーナは、ロゼッタを悲しい運命から守るために彼女の魅力度を上げ、ハプニングや親愛イベントを起こし、徹底的にお膳立てをしていくが――。

　ロゼッタはいつも他人を優先してしまう心優しい女の子で、それゆえにゲームでは自身の思いを打ち明けられなかった。しかしイレーナと出会ったことで、彼女の人生は大きく変わっていく。ただのハッピーエンドでは終わらない、でも余韻は心地いい、まさに本レーベル第1弾に相応しい内容。そして最後には、イレーナ自身にも何かが起こる――かも!?

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　2作目は、断罪イベント真っただ中に前世の記憶を取り戻し、自身が生前遊んでいた乙女ゲームの悪役令嬢ローズ・ベルメールに転生していると知った主人公の物語。でも、気づいたときには既に婚約破棄と国外追放を突きつけられていて絶体絶命――なんてことはなく。彼女は婚約破棄早々、真の推しキャラである元軍人の神父兼教師ジアン・ミュラーに「あなたのために…教会を建てさせてください！」とさっそく“推し事”を開始。推しに全てを捧げたいという強い思いを爆発させたのだった。

　ゲームでは攻略対象外でキャラ情報が少なかったジアンだが、直に接することで知らなかった優しい一面、内に秘めた思いが見えてくる。ジアンが教会を欲しがっていた理由とはいったい――。ジアンの素顔が見えるにつれて、気づけばあなたもジアン推しになっていること間違いなし！

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　最後は、どハマりしていた乙女小説の世界に三流貴族の17女・アルトとして転生した、元コスプレイヤーの主人公の物語。アルトは現在、推しであるディーンの屋敷で行儀見習い中のメイドとして働いている。そして昼間は、地味な顔と前世のコスプレ技術を駆使して男性役員に変装し、さまざまな方面からディーンを補佐しているのだった――。

　アルトの推しキャラであるディーンは、前国王の落とし子。庶民として貧しい暮らしをしてきた彼は、国内の腐敗を断つべく活動しており、それゆえに命を狙われることも多い。そしてついに――。この暗殺を阻止すべく動くアルトの思わぬ行動に、そしてその勇気に、推しへの深く強い愛を感じてならない。さらに、ラストには思わぬご褒美展開も！

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