美容整形沼、SDGs沼、マッチングアプリ沼、仕事放棄沼… 500人以上取材してわかった「沼」の正体とは?

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公開日:2022/12/3

沼にはまる人々
沼にはまる人々』(沢木文/ポプラ社)

 近年よく耳にするようになった「沼にはまる」という言葉。ゲームやアイドル、アニメなど、何か特定のことにはまってしまい、抜け出せない状態のことをそう呼ぶ。ただ「沼」とひと口に言っても実にさまざまな種類があり、はまり具合も人によって様々。沼にはまることが幸せなのかどうか、出口があるのかないのかなどは、本人にしかわからない。

 そんな「沼」の正体を明かすべく、“沼にはまった人々”の実例を紹介した一冊が『沼にはまる人々』。2022年11月上旬に発売されて以来、SNS上などで話題になっている。

 著者は、『貧困女子のリアル』などの執筆を手掛けた沢木文氏。これまで500人以上を取材してきた沢木氏が、実際に“沼にはまった人々”を紹介しながら「沼」の正体を解き明かす。

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 同書は終章を含む全6つの章で構成されており、第1章では“あなたの隣にいる「沼」にはまった人々”にスポットを当てている。たとえばその中の一つとして紹介されている「プロレス沼」は、ヒョロい見た目のせいでナメられる日々を送っていた30代男性の話。29歳からの3年間、新日本プロレスのIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ選手の沼にはまっていたそうで、同書には“沼にはまった経緯”や“はまりすぎて仕事が手につかなくなる様子”などが綴られていた。

 他にも「若手俳優沼」や「ラーメン沼」「美容整形沼」「マッチングアプリ沼」、さらには「仕事放棄沼」など、目を引くタイトルが目白押し。中でも「仕事放棄沼」は“あなたもはまってしまうかもしれない近場の沼”として紹介されているので、なおさら興味深い。

 また沼にはまる人々の実例だけでなく、著者である沢木氏の見解にもぜひ注目してもらいたいところ。「沼にはまる」という言葉自体はよく耳にするものの、恐らく多くの人が「沼」について深く考えたことはないだろう。だからこそ「沼とは何か?」「依存症と何が違うのか?」などについて言及している沢木氏の意見は、とても新鮮に感じるはずだ。

 実際にSNS上でも同書は高く評価されており、読者からは「目次だけで興味津々! いろいろな沼を覗き見しているようでとても面白い」「沼にハマりやすい人の特徴が興味深い。理由がなるほどなと思った」「趣味が多い人にはぜひ読んでもらいたい一冊!」などのコメントが。

 沼とは何か――。その答えが知りたい方は、ぜひ同書を手に取ってみては?

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