脱藩官僚の古賀氏が指摘する、官僚の罪とこれからの日本のかたち!

2011/9/9

官僚の責任

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : PHP研究所
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:古賀茂明 価格:650円

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日本の政治と官僚はどうして変わらないのか? 日本人に問題解決能力はないのか? よく外国人から聞かれる点です。
政治のレベルは国民のレベルを表すというのでその点はさておいても、官僚の自己保身、自己増殖システムの問題は分かっていながら、どの政党も改革できていないのが現状です。

民主党の政策として有名な事業仕分けも、仕分けられたはずの公務員宿舎が民主党政権中に着工するなど、財務省に完全に押し切られていて、事業仕分けが単なるショーであったことが明解になってしまいました。選挙で選ばれた政治家の意見を、官僚が聞かない政治システムというのは、すでに組織とはいえません。

かたや、キャリア官僚一人ひとりは、素晴らしい能力と志を持った方が多いのも事実です。Yoko-sanの友人でも、経済産業省などすばらしいキャリアの方は多くいらっしゃいます。しかし、志があるほど、出る杭は打たれるで、いけてるキャリア官僚は途中でやめて、政治家になったり民間に転出をしてしまいます。

また、キャリア官僚の若いころは給料はあまり高くなく、国会中は毎日深夜まで働く激務ですが、その割には尊敬されない職種になってしまっています。昭和30年代から40年代に高度経済成長を描いた「官僚たちの夏」などで代表される通産省のような日本のシンクタンクといわれた機能はなくなり、またそのようなことをしようと志す人も減っているのではないでしょうか。今後本当にトップクラスの優秀な人材は官僚にならず、よって優秀でない人の集まりになり、自己改革などまったく無理な組織になると思われます。これは日本にとって非常に大きな問題です。

本書は、経済産業省のキャリア官僚でありながら、公務員改革を行おうとして干された、古賀茂明氏の公務員改革の提言書です。官僚組織の企業文化、体質、そして改革の手法から提案を行っています。震災の時、なぜ、政府の対応が遅れたか、官僚を上手く使えなかったか。経済産業省と東京電力の力関係、天下りシステムに支えられたキャリア官僚の人事制度をどう改革したらいいかなど、具体的な解説とどうすればこの国が良くなるかの提言が盛り込まれています。

脱藩官僚である筆者に、是非、これからもがんばっていただきたいものです。

日本は政治だけでなく、危機管理もダメで、日本の企業のブランドが落ちたことを心配している企業トップが多くいます

純粋な若手が外向きで正論をいっても、組織のミドルは組織の利益やルールを優先させる。民間でもよくあることです

震災の対応がなぜダメであったか、いかに官邸と官僚の間に溝があったかを解説しています

日本はいずれダメになるけれども、それが早まったと指摘しています。そうならないために個人も企業も知恵と努力が必要ですね