ゴッホ『ひまわり』や浮世絵をアクセサリーで表現! ハンドメイド用の樹脂・レジンを使った手作りアクセサリーのスゴ技にときめく

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公開日:2023/3/7

美術館を装う 名画アクセサリーの作り方
美術館を装う 名画アクセサリーの作り方』(くまごろ/KADOKAWA)

 レジンとは、ハンドメイド用の樹脂のこと。透明感のあるアクセサリーによく使われている素材だ。

 そんなレジンを使って作ったハンドメイドアクセサリーをSNSで発表すると、毎回即完売するくまごろさんの作品。世界的な名画をレジンの小さな世界で表現する、その発想やセンスに感服せずにはいられない。

世界的な名画をレジンの小さな世界で表現

 そんな数ある作品のなかから、10の名画レジンの作り方を写真付きで解説したのが『美術館を装う 名画アクセサリーの作り方』(くまごろ/KADOKAWA)。初心者でも挑戦できるよう、揃えるべき道具や材料、レジンの基本から紹介している。アート好きの心を揺さぶるアクセサリー作りのノウハウが盛り込まれているので、これまでハンドメイドに縁がなかった方も没頭してしまうかも!?

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レジンを幾層にも重ねる技アリの手法に目からウロコ

アート好きの心を揺さぶるアクセサリー作り

 例えば、有名なゴッホの『ひまわり』が、こんな風に生まれ変わる。レジン用着色剤だけではなく、マットな質感の絵の具・アクリルガッシュを使うのが特徴。

有名なゴッホの『ひまわり』が、こんな風に生まれ変わる
マットな質感の絵の具・アクリルガッシュを使うのが特徴

 層を重ねることによって生まれる奥行き感や、絵の具のぽってりとした厚みで、ゴッホの躍動感あるタッチを表現する。

ゴッホの躍動感あるタッチを表現

 好みの場所にドライフラワーも配置。リアルな花びらと絵の具の花びらのバランスを考えながらの作業に夢中になる時間も愛おしい。

好みの場所にドライフラワーも配置
バランスを考えながらの作業に夢中になる時間も愛おしい

 クロード・モネの『印象・日の出』は、絵の具をぼかしながら重ねることで印象派ならではの雰囲気を漂わせる。

マットな質感の絵の具・アクリルガッシュを使うのが特徴

 先をほぐした綿棒で絵の具をぽんぽんと塗り重ねていく。できあがりをイメージしながら3層に着色する作業を楽しみたい。

できあがりをイメージしながら3層に着色する作業

 浮世絵を切り取った作品も。『富嶽三十六景 凱風快晴』は、版画らしいすっきりとした面分割を出すために硬化したレジンをカット。

浮世絵を切り取った作品も
硬化したレジンをカット

 切り落とした部分に別の色のレジンを流すことで、赤富士の存在感が際立っている。空にたなびくイワシ雲は、絵画を見てイメージを膨らませながら筆を動かしたい。

好みのアクセサリーパーツでアレンジできる

 レジンパーツが完成したら、アクセサリーパーツを取り付けて仕上げ。

好みのアクセサリーパーツでアレンジできる

 ドミニク・アングルの『グランド・オダリスク』ならこんな風に。
 表面にレジン液でメタルパーツをつけて…。
 ゴールドの金具や羽根を取り付ければ、作品のオリエンタルな雰囲気や優美な印象とリンクする。

ドミニク・アングルの『グランド・オダリスク』ならこんな風に
作品のオリエンタルな雰囲気や優美な印象とリンク

 取り付ける金具を変えるだけで、ピアス、イアリング、ブローチ、ネックレス、指輪にもアレンジが可能。チャームの種類を変えてアレンジを楽しむのも一興だ。

「私は、パーツショップでさまざまなパーツやチャームを眺めているうちに、アイデアが浮かんでくることがあります」とくまごろさん。

取り付ける金具を変えるだけでアレンジが可能
さまざまなパーツやチャームを眺めているうちに、アイデアが浮かんでくることがある
芸術系大学出身のくまごろさんの作品
複雑さに感嘆するほどの作品も
くまごろさんは「創作は本来自由なもの」とも語る
やりたくなったら制作して、飽きたら休んでください

「工程にとらわれ過ぎず、創作自体を楽しんで」

 芸術系大学出身のくまごろさんの作品とあって、本の後半には複雑さに感嘆するほどの作品も。

自分のペースでレジンアクセサリー作りを堪能したい
世界の巨匠の絵画に思いを馳せて

 しかし、くまごろさんは「創作は本来自由なもの」とも語る。
 工程を増やしたり減らしたり、モチーフを変えてみるのも大いにあり! 「やりたくなったら制作して、飽きたら休んでください」というメッセージに倣って、自分のペースでレジンアクセサリー作りを堪能したいところ。

 世界の巨匠の絵画に思いを馳せながら、その工程を目で追うだけですでに心が満たされる。

工程を目で追うだけですでに心が満たされる

文=シキタリエ

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