腰痛・肩こりに「ゴム手袋」が使えるってどういうこと!? “運動したくない派”のためのセルフメンテ術

健康・美容

更新日:2023/4/19

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし
不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし』(土屋元明:著、こしいみほ:イラスト/主婦の友社)

 コロナ禍以降、体のあちこちにコリや痛みを感じるようになってしまった。リモートワークが多くなったせいだろうか、すっかりインドアになってしまったせいだろうか。腰も肩も背中も腕もガチガチに固まってつらい…。

 そんな人は『不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし』(土屋元明:著、こしいみほ:イラスト/主婦の友社)で全身をケアしてみよう。著者の理学療法士・土屋元明さんによれば、コリや痛みを訴える人は、筋膜に問題を抱えているケースが多いという。筋膜の動きが悪くなると、体はしなやかに動けなくなり、筋肉や関節に本来ならかかることのない負担がかかる上、神経が刺激されて痛みが出てくる。この状態になると、マッサージやストレッチをしても、刺激が筋肉や関節まで届きにくい。

 本書では、そんな厄介な筋膜を簡単にほぐす方法を紹介してくれる。それも、腰痛・肩こり・膝の痛みをはじめ、よくある痛みやトラブルの症状に合わせたほぐし方を教えてくれるのだ。

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 たとえば、腰痛や肩こりは「ゴム手袋ほぐし」をするといいらしい。ゴム手袋を使ってケアすると、ほぐしたい箇所を的確にほぐすことができるという。

 方法は簡単。ゴム手袋をはめてコリや痛みがある箇所をほぐすだけ。腰の場合は、手を痛みがある部分の皮膚に密着させ、皮膚をやさしく上下左右に動かす。肩の場合は、中指・人差し指・親指の腹でコリがある場所をやさしくつまみ、皮膚をつまんだまま指を交互に動かしてつまんでいる位置を変えていく。それだけで筋膜の滑りをよくすることができるというからすぐに実践できそうだ。さらには症状に合わせて+αのケアも教えてくれるから、一緒に試せば、しぶといコリもほぐれやすくなるだろう。

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.16-17

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.30-31

 自分の体はどういう状態なのか。どの部分をどうやってほぐしていけばいいのか。この本ではそれをマンガでレクチャーしてくれる。それぞれの動きが1ページで解説されているから、動画よりも自分のペースで理解でき、真似しやすい。

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.37

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.40-41

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.58-59

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.72-73

 また、コラムも充実している。たとえば、「肩こりケアで痛い場所が変わるのは効果ありの証拠」だとか、「膝のサポーターや湿布は『逆向き』に使うと効果があるかも!」というのは、目から鱗だった。加えて、「ラクに作業できるPC環境」や「超リラックスの深い呼吸」、「いちばん効率のいい体の動かし方」など、コリや痛みの悪化を防ぐための方法を教えてくれるのも嬉しい。セルフケアを成功させるための知識が満載で、「運動はしたくない」「めんどくさがり屋だけど、体はほぐしたい」という人も、手っ取り早く、自分の体をケアすることができるのではないだろうか。

不調と痛みが消える! 10秒筋膜ほぐし p.84-85

 膝の痛みには「お皿ムーブ」、足がつりそうな時は「ふくらはぎほぐし」。眼精疲労には「表情筋ムーブ」、肘・腕・指の痛みには「卍体操」…。本書には、体中の筋膜をゆるめるたくさんの方法が紹介されている。試してみれば、自分に合うケア法がきっとみつかりそう。コリや痛みに悩まされている人は、症状が重くなる前に、まずはこの本でセルフケアを試してみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ

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