「おひとりさまでも大丈夫かも」と思わせてくれるすべての女性に贈る1冊

2013/1/14

おひとりさまの老後

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : 法研
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:上野千鶴子(社会学) 価格:720円

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歯に衣着せぬ論旨を展開する著者が、専門のジェンダー論という分野から老後や介護という問題に興味を発展させるのは当然の成り行きのような気がします。タイトルもライトで、内容も読みやすくわかりやすい。それでも扱うテーマも掘り下げる問題もなかなかに深刻です。

「おひとりさま」を貫いてきた彼女は明言します。「長生きすればするほど、シングルが増えて来る。超高齢社会で長生きしたいひとは“みーんなシングル”の時代、がすぐそこまで来ている。ひとりで暮らす老後を怖がるかわりに、ひとりが基本、の暮らしに向き合おう」と思ってこの本を書いた、と。

確かに、女性の平均寿命が延びてゆくなか、人生のいつかどこかで女性が「おひとりさま」となる確率は高く、結婚しているからとか、子供がいるからといって逃れられるテーマではありません。なので若い女性から年配の方まで幅広く読んでほしいのが本書。

堅固なジェンダー論を展開してきた上野氏だけに、簡単な表現でありながら問題の核心をずばりと言い当て解決する方法は、すがすがしくもあります。家族の死を経験した人なら誰しも、「死」までにまつわる諸問題、「死後」に発生してくる諸問題を経験しているわけですが、これが「おひとりさま」になるとどうなるのか、ご友人など「おひとりさまの先輩」を通じて著者が体験してきた事実をもとに、理想的な「おひとりさま」を迎えるためのレクチャーをしてくれる1冊です。

女性にとっては「マニュアル本」のジャンルに入るといってもよいでしょう。何より読後、「おひとりさまでも大丈夫かも」とすっきりする効果は絶大。それは筆者のずばぬけたエネルギーとポジティブシンキングに圧倒されるからかもしれません。誰が読んでも損のない1冊です。


女はいつかひとりになるんです

昔は当然だった同居問題も、いまや「愛の踏み絵」になっていると

みんなひとりで死んでいくんです。だから孤独死という言葉もどうかという著者