契約結婚から始まる溺愛和風大正ファンタジーが堂々完結!『帝都あやかし屋敷の契約花嫁』最新作に「素敵なお話」「報われる幸せ」

文芸・カルチャー

公開日:2023/7/14

帝都あやかし屋敷の契約花嫁 溺愛仮夫婦が、鬼の開いた夜宴に挑みます!
帝都あやかし屋敷の契約花嫁 溺愛仮夫婦が、鬼の開いた夜宴に挑みます!』(江本マシメサ/ポプラ社)

 作家・江本マシメサの最新作『帝都あやかし屋敷の契約花嫁 溺愛仮夫婦が、鬼の開いた夜宴に挑みます!』が2023年7月5日(水)に発売された。同作は“魔眼”を持つ陥落令嬢と、名家の嫡男とのワケアリ夫婦生活を描いた溺愛和風大正ファンタジー。今作をもって物語が完結を迎えた今、はたして主人公たちは真の夫婦になれたのだろうか。

 前作にあたる『帝都あやかし屋敷の契約花嫁』が発売されたのは、2021年6月のこと。大正時代を舞台に、主人公の久我まりあが“いわくつき”の名家・山上家に嫁ぐところから物語は展開していく。

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 国内でも指折りの名家である山上家には、帝都にはびこり夜な夜な事件を起こす“あやかし”を匿っているというウワサがある。それだけならまだしも、さらには花嫁候補を家に連れ去り、血肉をすすっているという不穏な風聞まで流れていた。

 そんな山上家にひょんなことから嫁ぐことになったまりあは、父親の不祥事が原因で陥落した元お嬢様。婚約者にも見捨てられ、両親のために裕福な結婚相手を探していたところ、山上家の嫡男・装二郎から結婚を申し込まれたのだ。

 ひとまず二人は契約結婚をすることになるも、やがて装二郎が嫡男でないことが発覚したり、山上家が“あやかし屋敷”と言われる理由が判明したりと、装二郎も装二郎でさまざまな事情を抱えていることが明らかになる。

 実は山上家は、傷ついたあやかし達を保護する役割を任されている邸宅だった。おかげで何かと噂話が後を絶たないのだが、今回発売された最新刊ではその噂話が発端となり、山上家が謎の連続昏倒事件に関わっているのではないかと疑惑の目を向けられてしまう。

 そこでまりあは異能・魔眼の力を駆使しながら、装二郎とともに事件の調査に乗り出すことに。はたして帝都をおびやかす犯人とは一体誰なのか、調査の先に待ち受ける事件の真実とは…。そしてまりあと装二郎は今度こそ真の夫婦になれるのかなど、今作への興味は尽きない。

 また同シリーズの魅力を語るうえで欠かせないのが、まりあと装二郎を取り巻くあやかし達の存在だ。襟巻きに化けてまりあの胸元を守る化け小狐の「コハル」や、たびたびチャーミングな嘘をつく化けカワウソの「ウメコ」、眠ることが大好きな白蛇の「清白」など、個性豊かな名脇役たちが数多く登場する。

 そんなあやかし達とワケアリ夫婦が紡ぐ大正ファンタジーについて、早くもSNS上では「とっても素敵なお話で、冒頭からラストまで全然飽きずに読めました」「屋敷にいるあやかしがみんなかわいい。江本先生はきっともふもふ好きなんだろうな(笑)」「先生の描くキャラクターは思いやりが溢れる人ばかりで、読了後の心地よさが格別!」「まりあがとにかくチート級に強い。こういう逞しくて強いヒロイン大好物」「報われる幸せってやっぱり素敵だな。読んでいてほっこりした」などの感想が相次いでいた。

 ちなみに同作の装画は、イラストレーターのとき間が担当している。本編には美麗な挿絵が2枚も収録されているとのことなので、まりあと装二郎の行く末とともにぜひ確認してみてほしい。

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