地味で冴えないヒロインがイケメンたちのプロデュースで大変身!? スカッと展開が心地良い逆ハーレムマンガ

“逆ハーレム”とは、1人の男性に複数の女性が言い寄る“ハーレム”の逆。つまり1人の女性に複数の男性がアプローチすることを指す。『どん底からの逆ハーレム～メンズコスメ企画部に異動ですか！？～』(かめやともまさ：漫画、秋月弓：原作/DPNブックス)は化粧品会社を舞台に、タイプの違うイケメンたちがちょっと冴えない主人公に好意を寄せるという逆ハーレムを描いた作品だ。

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　主人公・柚は地味な見た目だけど仕事熱心で頑張り屋。付き合って2年になる同期の彼氏・郁人もいて、幸せな日々を過ごしていた。しかしある日突然、社内でも人気のあるかわいい同期・朝野が彼の家に。なんと郁人と朝野は結婚を前提に付き合っており、柚の方が浮気相手だったことが判明する。

　さらに社内では「柚が朝野の彼を寝取ろうとした」という噂が広まり、柚は新しくできた「メンズブランド企画部」への異動を言い渡される。そこにいたのは、タイプのまったく違う7人のイケメンたち。

　まずは柚の同期でもある営業部の桜庭蓮。名前からしてイケメンの彼は、営業成績もトップ、次期幹部候補ともいわれるデキリーマン。なぜか柚にだけは意地悪な、ドSオレ様系イケメンだ。

　一方で柚に常に優しく、落ち込んでいる時は的確な言葉でフォローしてくれるのが部長の新島壮吾。普段は少し垢抜けないビジュアルだけど、少し化粧をしただけで激変する一幕も。優しいサポートで読者の心も温めてくれる、癒し系イケメンである。

　噂のせいもあって逆風の中始まった柚の新生活。最初の仕事は、企画コンセプトを1人一案考えて発表すること。柚はこれまでまったく知らなかったメンズメイクについて必死に勉強。見事案が採用される。そしてこれをきっかけに、他メンバーからの信頼も少しずつ得られるようになっていく。

　さらに柚はイケメンたちのプロデュースで大変身。自分で変わろうと努力する姿、そしてかわいくなっても自分の魅力にまったく気づいていないあぶなっかしさに、イケメンたちの心はますます柚に向かっていく。

　特に柚に接近してくるのが、宣伝部から来た元モデル・三嶋和輝。彼は異業種交流会＝合コンで人脈を広げる、チャラ系イケメン。チャラ男らしくもともと柚には好意的だったが、柚がかわいくなるにつれだんだん本気に。ストレートに口説いてくるところもかっこいい。

　ちなみに冒頭で柚をひどいめにあわせた郁人＆朝野カップルは柚が離れた直後から仕事も恋もうまくいかず。度々柚にちょっかいをかけてくる。しかしその度にイケメンナイトたちが柚を守ってくれる。そんな展開も読者的にはスカッとして気持ちがいい。

　本稿で紹介した3人以外にもツンデレイケメン、ナルシストイケメンなどキャラの濃いイケメンたちが勢ぞろい。読めば推しキャラがきっと見つかるだろう。

文＝原智香