産後10日で夫に家から閉め出され、ホームレスに!? 自己中心的な浮気夫に家も息子も奪われたが、妻は冷静に立ち向かう!

マンガ

公開日:2024/3/31

産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました
産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました』(あいか:原作、Sumi:漫画/KADOKAWA)

 携帯電話、スマートフォンでマンガが読めるようになってから、読者が増え続けているコミックエッセイ。驚きの体験をした人の実話をもとに構成されるそれらの物語は、まさに「事実は小説よりも奇なり」。予想のさらに上を行く展開に、信じられない行動を取る登場人物に「こんなことってある?」と思ってしまう作品が多々あります。私自身、コミックエッセイが大好きで読んでいるうちに気づけばこんなに時間が経っていた! ということも。その中でも特に驚いた作品が『産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました』(あいか:原作、Sumi:漫画/KADOKAWA)です。

 主人公の翔子は結婚し、娘・桃香を授かったものの離婚。バツイチである隆一と再婚し、今度は息子・翔太が誕生。家族4人で幸せな毎日が始まると思っていました。

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産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました

 産後10日が経った時、夫の提案で娘・桃香とふたりの時間を作るためにお出かけすることに。近くのショッピングセンターで楽しい時を過ごし、いざ帰宅……と家に着いたら、なんと家の前には大量のゴミ袋が。中には隆一がいるはずなのに玄関を開けてもらえず、電話も出てくれません。

産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました

 前夫とは義母との関係や浮気などで離婚。また離婚になってしまうのかという不安が翔子を襲います。

産後10日でホームレス 浮気夫に家も息子も奪われました

 本作の肝は展開にあり。まずタイトルにもある通り、産後10日にしてホームレスになり、息子も奪われる。「こんなことが現実にあり得るのか?」という衝撃のオープニングはかなりインパクトがあります。しかし衝撃はこれだけでは終わりません。なぜ夫は翔子と息子を突然引きはがし、娘もろとも家から追い出したのか? 偶然出会ったご近所の住職夫婦や兄、元夫……。翔子の両親は既に他界してしまっていますが、多くの人の助けを借りて、また探偵を雇うことで衝撃の事実が明らかになっていきます。

 子を持つ親なら「産んだばかりの息子と突然会えなくなる」ということがどれほど悲しく辛いことか、想像できると思います。しかし主人公は落ち込むだけでなく、どうしたら息子を取り戻せるか考えて、冷静に行動。九州に住む兄のところに一時的に身を寄せ、新しい家や仕事、娘の保育園など生活の術を一気に整えて東京に戻ります。そして息子を取り戻すため、弁護士のアドバイスを受けながら証拠集めなど行動を起こすのです。

 夫・隆一サイドの人間は自己中心的な発言ばかりでイライラ必至。しかし翔子は常に冷静&強気に切り返すし、住職夫婦の援護射撃もバッチリなので、スカッとしながら読み進めることができるのも本書のおすすめポイントです。

 現在も続刊が発売中の本書。新刊が出るたびに、次々に驚きの事実が発覚しています。本書は試し読みで冒頭部分が連載されているので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

文=原智香

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