間宮祥太朗と佐藤二朗が凸凹バディに! 映画『変な家』を観る前に原作小説を読んでおいた方がいい理由とは?

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PR公開日:2024/3/22

変な家
(C)2024「変な家」製作委員会

「2023年に最も売れた小説」といわれる謎の覆面作家・雨穴さんのデビュー作『変な家』(飛鳥新社)をご存じだろうか? 1600万回以上再生されたYouTube動画「【不動産ミステリー】変な家」に端を発した本作は、2021年7月の発売以来「読み出したら止まらない」と売れ続けてすでに90万部。この1月には文庫版『変な家』も登場し、続編の『変な家2』と合わせたシリーズ累計の発行部数は180万部突破というからすごい。そして、この春、映画『変な家』が公開し、さらに盛り上がりをみせている。

 作者の雨穴さんを彷彿とさせる主人公・雨男を演じるのは間宮祥太朗。相棒のミステリー&オカルト好きの設計士・栗原を演じるのは佐藤二朗。映画は凸凹感のあるふたりがバディとなり、「不可思議な間取りの家」に隠された謎に迫っていくオカルトミステリーだ。その世界観は極めて原作通りながら、映像作品ならではの視覚的な面白みや「恐怖」がさらに追求され、「変な家」ワールドに新たな魅力を付加していく。

変な家
(C)2024「変な家」製作委員会

 ここで小説『変な家』の基本ストーリーを押さえておこう。物語は「筆者」である雨穴さんが知人から、購入を検討している都内の一軒家の間取りに不可解なところがあると相談されるところから始まる。開放的で明るい内装のありふれた物件に思えたが、間取り図を見ると不可解な「謎の空間」が存在しているのだ。不審に思った筆者が知り合いのオカルト好きの設計士・栗原に相談すると、謎の空間だけではなく、二重扉、窓のない子供部屋――この家のそこかしこに「奇妙な違和感」があるのがわかってくる。一体、なぜこんな奇妙な間取りが必要だったのか、突如消えたという「元住人」は一体何者なのか――筆者と栗原は謎の真相に迫っていく。

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変な家
(C)2024「変な家」製作委員会

変な家
(C)2024「変な家」製作委員会

 実はこの小説、テンポや展開が小気味いいだけでなく、筆者や栗原といった登場人物の言葉が台本のセリフのように書かれているために、読みながら頭の中でビジュアルが自然に浮かんでくるのが面白い。だからこそ、おそらく今回の映画化について「とうとう来たか!」と思った読者もいるのではないだろうか。実際、実写化にあたっては熾烈な争奪戦が繰り広げられたとのことで、無事に完成した本作には否が応でも期待が高まる。

 なお小説版は1章から3章までが間取り図をテーマにしたミステリー小説で4章は答え合わせという構成だが、映画のメインは4章。作者の雨穴さんによれば「『変な家』は原作と映画がお互い補完関係にあると思いますので、まずは小説を3章まで読んでから映画館に行き、大迫力のスクリーンで結末を見る…というのが最も理想的な見方」とのこと。未読の方は新しい文庫版をまず味わってから映画に行くのがいいかもしれない。ちなみに文庫版の後書きを書いているのは、物語に登場する「栗原」。リアルな人物なのかそうじゃないのか、作者の覆面性がさらに際立ち、絶妙な後味を残すのは間違いない。

文=荒井理恵

変な家
(C)2024「変な家」製作委員会

映画『変な家』

原作:雨穴「変な家」(飛鳥新社)

監督:石川淳一

脚本:丑尾健太郎

音楽:小島裕規 “Yaffle”

出演: 間宮祥太朗 佐藤二朗
    川栄李奈
    長田成哉 DJ松永(Creepy Nuts) / 瀧本美織
    根岸季衣 髙嶋政伸 斉藤由貴 石坂浩二

公式サイト: https://hennaie.toho.co.jp/

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