これからおこる最悪のストーリーは水蒸気爆発? 原発、放射能関連のベストセラー!

2011/8/25

原発のウソ

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 扶桑社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:小出裕章 価格:616円

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原子力関連や放射線関連でテレビの解説に出てくる先生がいますが、王道の先生は原子力村(電力や資源エネルギー庁を中心とした会社の集まり)に近く、なかなか東電や政府を批判できない。また、最初のころのテレビ出演で批判が多かったのに懲りて、最近では解説者として出てきません。
  
かたや、東電、政府批判をしている先生方は、不安をあおるだけで素人目にみても偏っている解説が多く、視聴者受けを考えたポピュリズム感が強い印象がぬぐえません。

バランスがとれていて、かつ、科学的な解説ができる人はいないのか、あるいは、いるんでしょうが、マスコミに出てこないんだろうなと思っていました。
  
小出先生は科学的な論拠から、最悪のストーリーを想定して、原子力政策に対する批判、解説を行っており説得力があります。このストーリーについて、そうでなくなることを願ってやみませんが、それを想定して議論することは大切です。 
  
本書ではもっとも最悪の想定として、水蒸気爆発を取り上げています。中の燃料ペレットが落下して、圧力容器にたまっている水と接触すると水は急激に熱せられて一瞬のうちに沸騰し、水蒸気爆発を引き起こすことになります。水蒸気爆発がおきれば圧力容器、そして格納容器は吹き飛んでしまい、炉心が露出して、桁違いの大量の放射性物質が噴き出すことになります。もしどこかの原子炉で水蒸気爆発がおきれば、すべての作業員は退避せざるをえないので、冷却作業ができなくなり、連鎖的にメルトダウンが起こる可能性があると指摘しています。また、チェルノブイリの経験から、いかに事故の後始末がやっかいで、時間のかかるものかを指摘し、具体的な提案も行っています。
  
Yoko-sanも放射線を専門とする大学教授の友人に、事故後いろいろ情報をもらいました。専門家のひと言、アドバイスは大変心強いものです。どうしても感情的になってしまいがちな原発議論ですが、専門家(それも複数の!)の意見から学ぶことが大切です。

起きてしまったことは変えることはできないが、未来は変えられる。そのために何をすべきか、からはじまっています

放射能がどうして身体に悪い影響をあたえるのか、そのメカニズムをわかりやすく教えてくれます

なんの根拠もない奇妙な楽観ムードが広がっていることに警告して、これからおこる最悪のストーリーを解説しています

東北大から京大へ、一環して原子力が専門ながら、市民の側にたった活動をされています