日本人はなぜテレビに洗脳されるのか?

公開日:2015/5/16

テレビは見てはいけない 脱・奴隷の生き方

ハード : 発売元 : PHP研究所
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著者名:苫米地英人 価格:※ストアでご確認ください

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 私事ですが、『アド街ック天国』や『タモリ倶楽部』のような「面白い番組」と『とんねるずのみなさんのおかげでした』や『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』のような「笑える番組」が大好きです。ただし「CM」はヘドが出るほど嫌いなのです…。最近では朝の時間帯もニュース番組ではなく「Eテレ」を観るようになりました。

 なぜ、その他の番組が嫌いかというと、CMについては言うまでもありませんが、面白くない番組は大抵の場合、視聴者を楽しませることよりも何かを宣伝することを優先しているように思うからです。ここでいう何かというのは「商品」や「タレント」だけでなく「趣味趣向」や「考え方」「何が正義で何が悪か」なども含まれます。テレビが危険なものであることは頭では分かっていましたが、具体的にはどんな危険性があるのか、それを知りたい気持ちから今回読んだのが『テレビは見てはいけない』です。

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 著者の苫米地さん、写真を見ていったいナニモノ? と思われる方もいるかもしれません。「脳機能学者」でもある苫米地さんは、本書で「いかに日本人が知らないうちに洗脳されてしまっているか」についてを読者に教えてくれています。中でもインパクトが大きかったのが「自殺増加者の一端はテレビが担っている」というもの。それまであまり考えたことがなかったのですが、自殺をした人の多くが「現世を捨てても来世がある」と思ってしまっていたそうで、その考え方を植え付けてしまった原因の一つが数年前に流行ったいわゆる「スピリチュアル番組」だったというのです。

 本書にはテレビ以外のことも多く書かれていますが、読むことによって「他人に流されない強い自分でいること」の大切さを改めて考えることができると思います。ちょっと人が薦めていたからといって簡単にモノを買うべきではありません。モノを買う前には必ず「その商品が自分にとって本当に必要なものなのかどうか」を考えたいものです。

□構成 4
□文章・表現 4
□実用性 5
□ミーハー主婦に読ませてみたい度 5
□タレント志望者に読んでおいてほしい度 5


お笑い番組で挿入されている不自然な笑い声もちょっとした洗脳だったのです

今クイズ番組がやたらと多いのは単純にお金がないから。日本人の頭を良くしたいわけではないのです

特定のタレントが急にテレビに出たりするのは事務所が売ろうとしているから。「売れている」と言うより「売り出されている」と言った方が正しいのです