「考えるな、筋トレしろ」話題の筋トレ社長・Testosteroneがまさかのコミカライズ!?

マンガ

更新日:2017/8/29

『筋トレ社長』(KADOKAWA)

「Testosterone」とは男性ホルモンの一種……ではなく、Twitter上で圧倒的人気を誇るカリスマ社長のアカウント名だ。本名も素顔も明かさないTestosterone氏は、しかしその切れ味抜群のツイートと、「あらゆる悩みは筋トレで解決できる」という単純明快なメッセージが多くのフォロワーの支持を受けている。

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 上記のような筋トレ哲学をもとに、『筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法』(U-CAN)や『人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!』(主婦と生活社)『筋トレライフバランス マッチョ社長が教える完全無欠の時間管理術』(宝島社)など多数書籍を出版している。

 そして8月26日に、新たな書籍が電子書籍化された。Testosterone氏の新たなメソッドか…? と思いきや、なんとびっくり、コミカライズである。TwitterのカリスマTestosterone氏が漫画になって登場するのだ。その名も『筋トレ社長』(KADOKAWA)。

 物語は、不良に絡まれたところをTestosterone氏に助けられた少年が、「フィットネスジムマッスルゴリラ」に誘われるところから始まる。Testosterone氏の筋トレ愛に心打たれた少年はジムに入会し、筋トレの基礎知識からベンチプレスやスクワットのやり方などを学んでいく。

 筋トレコメディと銘打っている作品らしく、Testosterone氏の異常なまでの筋トレ愛はギャグ的な描かれ方をされている。しかし、「自己肯定感の低い人間は何を差し置いても自分を好きになれ」「自分と向き合うことから逃げるな」など、いつもTwitterで見ているTestosterone節もしっかり炸裂。笑いつつも、なんだかグッときて勇気が出る作品である。

 ベンチプレス時の呼吸法やスクワットの姿勢など、意外と細かく説明がされているのも本書の特徴だ。一話完結の軽いギャグ漫画だと思って読んでいると、知らず知らずのうちに筋トレの知識が身についていく。そしてTestosterone氏の異常なまでの筋トレ愛や発言に対して、主人公が冷静に突っ込みをするのもいい。

 実は、私もここ数ヶ月筋トレをする習慣がついた。しんどいなあと思いながらも、自分の体が少しずつ変わっていく瞬間は心地いい。面倒だと思っても、TwitterでTestosterone氏のつぶやきを見るとやる気が出る。そして、努力した分が結果に結びつくと自信につながる。筋トレとは、自分と向き合う大切な時間だ。『筋トレ社長』では、ひ弱な主人公の少年を自分に重ねながら読み、やる気をもらった。さて、記事も書き終わったし、筋トレしに行くか。

文=園田菜々