「食べる順番で、太る、太らないが決まる」って、やっぱり本当!?

健康・美容

公開日:2017/10/9


 同じものを食べていても、太る人と太らない人がいる。実は、私は痩せ(でもないが)の大食いとまわりからは言われている。コテコテのフレンチ、でっかいステーキ、山盛りのご飯にパスタにLサイズのピザを1人で食べちゃう。

 でも、食べるわりには太っていないと言われ続けてウン十年。これ、体質のせいかもしれないが、「食べ方」にもその理由があるように思っているのだ。今回は、まったくもって個人的な経験談になるけれど、私が自然に行っている「太りにくい食べ方のコツ」をご伝授しようと思う。

 ……と書いたのは2011年時点。このコラムをアップした後から、世間でも同じような食べ方のコツがあちこちでいわれるようになった。本当に効果があるから……かな。2011年時点の文章をそのまま転用してみる。

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■食事の最初は、カロリーの低いものから

 まず、食事の最初のほう、つまり、お腹が空いているときは、野菜や海草や豆腐や魚(とくに生)などカロリーの低いものから食べるのがいい。ボリュームのあるもの、脂っこいものを先に食べるとカロリーを吸収しやすく太るもとになる(気がする)。

 もともと私は脂っこいものが好きではないので、自然にあっさりしたものを先に食べるクセがついているようで、これが意外に重要な「太らない理由」になっていると思う。医学的にも、脂っこいものは消化が悪く、最初に胃に入り消化されずに溜まると、次の器官への「栓」になってしまい、循環が悪くなるといわれているそうだ。

 あっさりしたものの次に、スープやお味噌汁など汁物をいただく。消化もいいし、温かいと胃がやすまるし、なによりお腹が膨れ、余計に食べなくてすむ。

 最後にボリュームのある脂っこいものを食べるわけだが、そのときもゆっくり噛んで味わって食べること。消化を助け、満腹感が出て、これまた余計に食べなくてすむというわけ。

 たとえば、トンカツ定食ならば、キャベツを最初にしっかり食べ、豚汁(なぜトンカツ屋さんは豚汁が多いのか、トンカツを食べるのだから、他の材料の味噌汁が欲しいのに)をしっかり飲めば、脂で揚げたカツをたくさん食べずにすむし、食べたとしても消化がよくなり内臓に負担がかからず、太りにくい食べ方になるのだ。どうしてもお腹が空いているとカツの方を一気に食べたくなっちゃうけど、一呼吸置いて、まずキャベツを食べる、お味噌汁をいただく。

この“間”と順番を忘れなければ、胃にも優しく、ダイエットにもつながるはずだ。

■フレンチやイタリアンに行ったときにはどうしたらいい?

 まずは、前菜に、野菜料理やあっさり系の魚介料理をセレクトし、メインにお肉料理を楽しむという流れにすること(メインに魚介でもOKだけど、洋モノはやっぱり肉がおいしいからなぁ←偏見?)。

 ただし、フレンチやイタリアンの野菜料理は、オイルがたっぷりかかっているものが多いので要注意。サラダには、脂分たっぷりのドレッシングがかかっているし、火が通った野菜料理もよくよく見ると驚くほどのオイルが使われている。南仏料理「ラタトゥイユ」も実はオイルがたっぷり使われているし、人気の北イタリア、ピエモンテ料理「バーニャ・カウダ」も、野菜をオイルにつけて食べるという実は油メインの料理だってこと、今一度肝に銘じるべき。

 安心なのは「煮る」「蒸す」料理だろう。メニューに「ヴァプール」「エテュヴェ」「ブレゼ」「ラグー」と書かれていたら煮込みや蒸しに近いレシピで作られていると考えていい。ま、蒸した後や煮込んだ後にバターやオリーブオイルを加えることもあるけれど……。

 サラダなら脂分の少ないドレッシングにしてもらうとか、ドレッシングを別にしてもらうのもいい。ちょっと面倒のような気もするが、食事の前半部分のみ気をつけるだけで効果はあるので、メインはお好きなものを心置きなくどうぞ。

■パンは、ダメ……なのか?

 パンはできれば食べないほうがいい、でもパンがおいしい店も多い。ならばせめて最初からパンは食べないことにしよう。お腹が空いているときにパンを手にするとどうしてもたくさん食べてしまい、結果、お腹が一杯になってしまう。かといってメインを食べないかといえば、結局食べてしまうので、やっぱりパンは後から食べるようにしたい。

 また、パンにバターを塗るのはやめておこう。たださえ脂っこい料理で脂分過多なのだ。イタリアンなどに多い、パンにオリーブオイルをつけるアレもやめたいところ(実際、食事中のパンにオリーブオイルをつけても、そんなにおいしくは感じないのは私だけ?)。

■では、ファミレスではどうするか

 実は、太りにくい食べ方を実践しやすいのがファミレスだ。メニューには野菜料理やカロリー低めの和食も多いし、サラダはお願いすればドレッシング別盛りで出してくれる。それになんてったってカロリー表示や塩分量表示まであるのだからこりゃありがたい。でもでも、ファミレスでおいしいのは、チーズハンバーグとかミックスフライとか海老ドリアなんだよねぇ。これらを注文しつつも太りにくい食べ方を実践してみよう。

 それは、付け合わせの野菜(野菜がなければ別注しよう)を先に食べるのだ。それも出来るだけゆっくり噛んで味わって。途中、飲み物を飲むことも忘れないで。飲み物は、飲み放題なのだから有効に使わないとね。できれば温かいものをセレクトしたい。そのあと、おもむろにハンバーグやドリアにむしゃぶりつく。そう、これだけでも意外に効果があるはず。

■コンビニ弁当は?

 コンビニ弁当やほか弁、駅弁なども基本は同じこと。カロリーが低そうな生野菜や野菜の煮物などから、愛でつつゆっくりと食べ始める。できればご飯と揚げ物しか入っていないノリ弁タイプは避けるべき。おすすめは幕の内。途中、お茶を飲むことも重要(たいてい弁当は味が濃く塩辛いからお茶は欠かせない)だし、スープやお味噌汁をあわせるのもいい。こういったことを習慣づければ、毎日がコンビニ弁当だとしても体質がきっと変ってくるはず。

 食事は毎日するし、食いしん坊なら外食もやめられない。だけど、太りたくないし健康には気をつけたい。そんなとき「食べる順番」をちょっと気にしてみてほしい。すぐに効果が現れるダイエット法ではないけれど、習慣になれば、きっと体つきや体質に効果が出てくるはず。お試しあれ。

文=citrus 一般社団日本のSAKEとWINEを愛する女性の会代表理事 友田 晶子