人生の転機はナンパ! 5年のひきこもりを経た男がたどり着いた哲学とは?

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2018/1/12

『究極の男磨き道 ナンパ~コミュ障ひきこもりがストリートに立った日~』(零時レイ/ビービーアール)

 人生の転機は人それぞれだ。ただ、どんな物事でも一貫しているのは、行動に移さなければ結局は“机上の空論”の域を出ないということだろう。

 ここに一冊の本がある。ナンパで人生を変えた男の記録を綴った『究極の男磨き道 ナンパ~コミュ障ひきこもりがストリートに立った日~』(零時レイ/ビービーアール)だ。5年ほどひきこもりだった著者は33歳のとき、あるきっかけで一念発起してナンパへと励み、それからの人生が激変したという。

 かつてコミュ障を自覚していた著者は、当初は自分を克服しようと街中の見知らぬ人へ挨拶するというトレーニングを重ねていた。そしてある日、友人からさりげなく受けた「ナンパすりゃあいいじゃん」という一言によって、人生の転機を迎えた。

 ナンパ師に指南してもらうところから始まり、時にはナンパサークルへ入り自分を磨き上げ、時には合コンへとおもむき自分なりの鍛錬を積み上げてきた著者。ナンパというと、人によっては“下劣な行為”なんて揶揄するかもしれないが、自分の中で何かを変えようと行動した著者の言葉は、ところどころ心に残る。

 例えば、その何たるかを知るためにまず、ネットで様々なナンパブログを読み漁った著者には以下のような思いが芽生えたという。

やっていることはナンパ、っていう、軽々しい行為であるのに、そこには自分の心の弱さをごまかさず、真正面から向き合い、血の滲むような努力をして弱い自分を乗り越えていこうっていう、死ぬほど熱いロマンがあったのです

 何かを突き詰められるというのは尊い。そして、その対象が真面目なのか不真面目なのかなんて評価は人それぞれでしかない。どんなものであれ情熱を持つ人たちがなぜそれをしているのか、どうしてそこまで情熱を燃やすのかに目を向けるのが、真に大切なことだと気づかせてくれる言葉だ。

 また、テーマとしているのはナンパだが、その経験を振り返る著者は失敗を重ねた日々を振り返る中でこうも述べている。

失敗でアプローチの仕方を見直して、何か発見や学びがあるのだから得るものだらけです。断られてヘコんだとしても、ちゃんとした行動して心に負荷がかかった分だけメンタルは鍛えられ、感情面でのスタミナが付きます。失敗を乗り越えれば乗り越えるほど、失敗を恐れて弱い気持ちで行動することがなくなり、時間や労力をムダにすることがなくなっていくのです

 成功の反対は失敗ではなく、やらないことだという格言もある。向き合う物事が何であれ、何かを突き詰めようと奔走すれば、必ずや自分なりに得るものがあることを著者は教えてくれる。

 本書の大筋は、著者の体験にもとづくナンパの指南だ。しかし、読み進めてみると、そこには何かを突き詰めた男の哲学が刻まれている。

文=カネコシュウヘイ