「夫に期待しすぎるのやめた」「掃除機をやめた」「バスタオルやめた」…自分らしく暮らすための“ムダを捨てる”家事術

ライフスタイル

2018/1/22

『その家事、いらない。』(山田綾子/ワニブックス)

『その家事、いらない。』(山田綾子/ワニブックス)は、時短テクや便利グッズを駆使して「忙しい中、いかに家事を効率的に詰め込むか」ではなく、「優先順位を決めて、いかにやめるか」、その「やめるテクニック」を教えてくれる異色の家事本である。

 正直なところ、最初本書を読んだ時、「それは手を抜き過ぎじゃないか?」と思ったりした部分もあり、あんまり腑に落ちなかった。

 特に食事に関して。「『毎日味噌汁作るの』やめた」「『下ごしらえ』やめた」などなど、料理に関しての「やめた」ことが書かれているのだが、私は「いや、味噌汁くらい簡単だから、具材を変えて毎日作った方がいいでしょ」とか、「いや、魚の調理なんかは下ごしらえした方が絶対おいしくなるって」とか、読んでいる間に一人ツッコミ。

 けれど冷静になり、よくよく考えてみる。それって「ちゃんとしなきゃいけない」という強迫観念にとらわれているだけなんじゃないだろうか……?

「家事はしっかりやるべき」と、真面目に一生懸命がんばってきた人ほど、自分がやってきたことを否定されてしまったような気持ちになってしまい、「それくらいやったら?」という批判的な目で本書を読んでしまうことに気づいたのだ。

 本書は、そんな「完璧にちゃんとしなきゃ病」にかかって、忙しくて余裕がなくなったり、イライラして苦しんでいたりする人に、ぜひ読んでもらいたい。「そんなに『ちゃんと』しなくてもいいんだ……」と肩の力が抜けて、気持ちが楽になると思う。

 とは言え、全部を真似することは難しいので(やっぱり私はお味噌汁は毎日具材を変えて作りたい!(笑))、「これはいいかも!」と思ったものを実践してみた。

■≪バスタオル≫やめた

 洗濯はできるだけ簡単にしたいので、バスタオルの大きさを変えてみた。本書の教え通り、ちょっとずつサイズダウン。最初はギリギリ身体に巻けるくらいのタオルで、現在は洗面台で使用する長方形のフェイスタオルを使用している。

 このサイズなら、洗いやすいし、干す場所もとらないし、すぐ乾く。

「どうして今まであんなに大きなバスタオルを使ってたんだろう?」と不思議になるくらい効率的。「当たり前になっていることでも、見直せるものがある」。著者の山田綾子さんの言う通りでした。

■≪掃除機≫をやめた

「よし、掃除機をかけるぞ!」と意気込み、重たい腰を上げる……。はたまた、平日は忙しいから、週末にまとめて時間をかけてやろう!……という、掃除機にかける「姿勢」を変えてみました。

 山田さんのお家では、出しっぱなしにしてもよいお気に入りの「ほうき」を用意。時間を気にせず、何かのついでに掃除するようにしているそうだ。こまめに掃除をすることで、「やらなきゃ」というプレッシャーからも解放されたとか。

 私は「ほうき」ではなくクイックルワイパーを入手。目に入るところに置いておき、「汚れてるな」という場所を発見次第、ササっと掃除。家事の間のちょっとした隙間時間にも手軽に掃除ができるようにしました。深夜でも音を気にせず使えるところが嬉しい。

■≪夫に期待しすぎるの≫やめた

 およそ2年前。我が家で起こった「めんつゆ事件」。夕食の支度の最中、めんつゆがないことに気づいた私は、会社から帰宅途中の夫に電話して「スーパーでめんつゆ買ってきて」と頼んだのだ。

 数分後、携帯に着信が。夫から「めんつゆ、置いてないって」。

 私はキレた。ごく一般的なスーパーに、めんつゆが置いてないはずがないからだ。結局、自分で買いに行ったのだが、もちろん、めんつゆはあった。

 この事件の裏には、私が「黄色いラベルの、オーソドックスなやつ」と、別にどんなめんつゆでもよかったのに、良かれと思って微妙に商品を指定してしまったという原因があったのだが……。その後の食卓の険悪な雰囲気……。めんつゆ一つであんなに腹を立てることもなかったと、今でも反省……している……。

 前置きが長くなったが、こんな時、山田さんは「商品名と写真」を提示するようにしているそうだ。「自分と人は違うんだから、完全に理解するのは無理だとわかった」「やってほしいことを具体的に伝えることにした」という。「分かるでしょ?」ではなく「具体的に」指示を出すことが大切なのだ。

 仕事に家事に育児に、がんばるあなたの心を軽くする家事テクニック本。本書を読めば、時間と心の余裕が生まれるだろう。

文=雨野裾