「糖質制限で体臭がキツくなる!?」管理栄養士が“食の常識”を斬る

健康

2018/3/15

『体を悪くするやってはいけない食べ方(青春新書)』(望月理恵子/青春出版社)

 食事や健康に関する情報は、インターネットをはじめテレビ・ラジオ、新聞・雑誌などに湯水のごとく溢れている。「何をどう食べれば体に良い」「何をどう食べれば効率よく痩せられる」といった「食べ方」の情報がすぐ手に入るのは、ありがたい反面、あまりにもその情報が多く、そして手軽すぎるせいで、どこまで信用してよいのかという線引きに悩む人も多いように見受けられる。

 私たちにとって一番身近な生命維持活動である“食べる”という行為。たくさんの食べ物に溢れた現代では、「食べ方」に関心を寄せるのはごく自然で当たり前の流れだ。そんな中、管理栄養士の望月理恵子氏は、科学的見地を取り入れた新しい食事法から伝統的な民間療法のような食事法に至るまで、世の中に蔓延する食事法の中には、専門家の目から見て根拠があやふやなものや、むしろ逆効果で体に悪影響を与えるものも数多く存在すると警鐘を鳴らす。

 本稿ではそんな専門家が、世の中の常識となっている・新常識となりつつある様々な「食事法」を、医学的・栄養学的エビデンスに基づいて、ひとつずつ検証している『体を悪くするやってはいけない食べ方(青春新書)』(望月理恵子/青春出版社)をご紹介したい。

■糖質制限を続けていたら体臭がキツくなる?

 カロリー制限に比べると、それなりにしっかり食べられる上に、効果も得られやすいと評判が高い糖質制限ダイエット。十数年前までは、ダイエットといえばカロリー制限が主流だったが、現在では糖質制限で挑戦する人の方が主流となってきているという。

 糖質制限の効果は確かに実績もあるが、思わぬ弊害を引き起こすリスクも潜んでいると著者は注意を促す。糖質制限を続けていると、知らぬ間に体臭がキツくなってしまう可能性があるのだ。

 一般的には「ダイエット臭」と呼ばれるこの体臭。正式名称は「ケトン臭」といい、少し酸っぱい独特な異臭だという。体内には炭水化物やたんぱく質があって、通常の代謝経路であれば、それらが必要に応じて燃焼され、エネルギーに変換される。しかしストイックな糖質制限をしている人は、体内の炭水化物が枯渇しているため、無理してエネルギーを作っている状態に陥るのだという。体内のたんぱく質や脂肪ばかりが燃え、しかもそれが不完全燃焼を起こすことで、異常な“燃えカス”が残り、これが「ケトン臭」の原因になるのだ。

 もし糖質制限をするのであれば医師の指導の下で行うのが一番だが、主食を一切食べないような糖質制限を個人で行ったとしたら、2週間が限度だと著者は説く。2週間やったら、しばらく休みを入れるなどして間隔を開けたほうが、体に負荷がかからず、体臭も抑えられるのだという。

 近年、ダイエットのメインストリームとなりつつある糖質制限。本書では「果物が花粉症を悪化させる可能性」や「トマトよりミニトマトの方が良い」「貧血にほうれん草はNG」など、食品の選び方や調理法、ダイエット法に至るまで、実に様々な「食べ方」が専門家の見地から検証されている。本書を手に取り、一度自分の「食べ方」を見直してはいかがだろうか。

文=K(稲)