うんちが茶色い理由、おしりが必要な理由… からだのへんなしくみ説明できる?

ライフスタイル

2018/4/22

『じつはと~ってもへんな人のからだ』(中山智央:監修、伊藤ハムスター:イラスト/総合法令出版)

 健康に生活をしていれば、呼吸することも、ご飯を食べることも、トイレに行くことも、何もかもが当たり前。だが、ふと疑問がわくときがある。

 なんでうんちって茶色なんだ? なんで爪って生えているんだろう? 働き方改革が叫ばれる昨今、不眠不休で働き続ける心臓に休みをあげなくていいの? これに似たような疑問を、誰もが一度は抱く。

 当たり前だけど、よく考えたら不思議。私たちの体にはそんな不思議がたくさん隠されている。それを解き明かしてくれるのが『じつはと~ってもへんな人のからだ』(中山智央:監修、伊藤ハムスター:イラスト/総合法令出版)だ。

 本書は、人の体の仕組みを子ども向けに可愛いイラスト付きで解説した1冊。教本として小学校の図書館に置いてありそうな印象を受ける。「子どもが喜びそうだな~」と思いながらページをめくると、面食らってしまった。大人である私たちも知らない体の雑学がいくつも紹介されていたのだ。そこで子ども向けの本書より、知っているようで知らない体の不思議を学び直してみよう。

■なんでうんちって茶色いの?

 うんちは、食品を消化した後、栄養素を分解し吸収して、その残りかすが固まってできたもの。小腸では、分解を助ける微生物たちがうんちに移住するので、うんちには目に見えない生き物たちがいっぱい潜んでいる。子どもの頃に親から「うんちは汚いから触らないで!」と理由もなく怒られたが、ようやく分かった気がする。

 また、食べたものは、胆のうで分泌される茶色い「胆汁」という消化液で分解されることで、その胆汁の色がつく。なんとも言えないあの「うんち感」は胆汁が原因だったのだ。

■なんで心臓は疲れないの?

 私たちの命を体現する存在、心臓。全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしており、1日に10万回拍動しても疲れない強靭な筋肉を持っている。働き方改革とは無縁のパワフルなヤツだ。

 脳にコントロールされる内臓諸器官と違い、心臓は、心臓自身が「動け!」と命令を出しているので、仮に体から外されてもしばらくの間は拍動するらしい。うーん、ちょっとパワフル過ぎて怖いな……。

■なんでおしりは必要なの?

 魅惑の存在感を放つおしり。冗談を抜きにしてもその存在はかなり重要で、私たちが真っすぐ立てるよう手助けする働きがあるほか、おしりの脂肪組織が座るときのクッションの役割も果たしている。

 太ももを支えたり、足を伸ばしたり縮めたり、人間の二足歩行を支えるおしり。ちなみにサルも2本足で立てるが、なぜか前かがみ。あれはおしりの筋肉が人間ほど発達していないからだ。やっぱりおしりは偉大だ。

 このほか、おならの秘密、爪と私たちの生活の深い関わり、ひそひそ話を密かに聞くお年寄りの耳の謎など、ヘンテコで不思議な体の秘密を子どもにも分かりやすく解説している本書。大人が読んでも「ほー」とうなずく内容なので、お子さんがいる家庭にはぴったりだ。

 当たり前のように生きていると、健康の素晴らしさを忘れがちだ。その健康は体の不思議に支えられていて、その仕組みについて私たちはほとんど理解していない。たしかに「うんちが茶色い理由」が分かったところで私たちの毎日が何か変わるわけでもないけど、ちょっとだけ自分の体や健康に関心が持てるようになる。本書はそんな些細で大切なきっかけをくれる1冊だ。

文=いのうえゆきひろ