「主婦」を仕事に? はあちゅう流「自分」を仕事にする方法

ビジネス

2018/5/19

『「自分」を仕事にする生き方』(はあちゅう/幻冬舎)

 影響力は、便利な一方でときに残酷だ。いまや、なにも芸能の世界に生きる人のみの話ではなくなってしまった。一般人がSNSやメディアで発信力を身につけて、影響力を持つような時代へと変わったからだ。

 その中でも、とくにSNS上で強い影響力を持ったある一人の女性がいる。ブロガー・作家として活動するはあちゅうさんだ。最近はとある話題でSNS界隈を震撼させたことも記憶に新しい。

 私たちの毎日は数多くの情報があふれているが、どんな話題であれなにかしらの火付け役が存在する。毎日トレンドが変わるSNSやウェブの世界ではなおのことだろう。そんなときに、必要なものはなにか。そのヒントがはあちゅうさんの著作『「自分」を仕事にする生き方』(幻冬舎)にある。本書は、個として生き抜くために必要な考え方が凝縮されている。真っ赤な装丁に堂々とした表題のプリントからも、強い意思が感じられる。

 はあちゅうさんは著作の冒頭、一段落目の見出しで以下のように述べている。

「主婦」を仕事にする人がいてもいいと思う

 この章では、専業主婦である自身の母のエピソードを交えながら、主婦のスキルを仕事に変えるためのポイントを解説している。

 仕事としては注目される機会がないものの、主婦のスキルは並大抵のものではない。家事に始まり子育てまで幅広くこなす主婦の姿は、もしかしたら仕事よりもずっと大きな意味を持っているかもしれないのだ。ただ、足りないのは「自分」を仕事にする力ひとつ。

 また、よく人は「好きなことは仕事にするべきではない」などと言う。またある人は、「好きなことを仕事にするべきだ」とも言う。相反するふたつの意見のどちらかに、はたして正解なんてものは存在するのだろうか。

 はあちゅうさんの意見はこうだ。

「仕事は、世界を自分にとって住みやすいものに変えるためのもの。そのために必要なことは、自分のできることや好きなことを正しく理解し、発信すること」

 ランサーズ株式会社による「フリーランス実態調査2017年版」によれば、いまや労働人口の17%がフリーランスともなった日本。まだまだ世間一般ではマイノリティーな働き方であるかもしれないが、人数としては推計1100万人を超えるとのデータが発表されている。決して、少ないとは言い切れない。

 筆者自身もフリーランスとして生計を立てている中で「個人の力さえあれば……」と苦渋を味わうことも少なくない。それだけ、なにかに依存せずに「自分」を仕事にすることはラクではない選択なのだろう。

 好きなことを仕事にすることは、もしかしたらリスクの高い行為なのかもしれない。なぜなら、失ってしまったときには手元に残るものがなくなってしまうのだから。

 だが、楽しく仕事がしたいと思うなら、この本を手に取ってみてほしい。

 もしも、好きなことがわからないのなら、この本を手に取ってみてほしい。

 きっと今よりももっと前向きに仕事と向き合える自分に気づけるはずだ。

文=鈴木しの

「フリーランス実態調査2017年版」
https://www.lancers.co.jp/news/pr/12286/