「What’s your name?」より使える名前の聞き方って? 仕事先や飲み会の話のネタにも使える『日めくり3分英会話』

暮らし

2018/6/7

『日めくり3分英会話』(長田陽子/学研プラス)

 毎日3分を12週間(84日)続けるだけで、ネイティブに通じる英会話が身につくという『日めくり3分英会話』(長田陽子/学研プラス)。日めくりで英会話? 単語や文法の暗記だったらつらいな…と思ったら、まったく違っていた。ニュージーランド在住の著者が日常的に使っているネイティブの英会話を、3分程度で読める分量で紹介している。3分とはいえ、楽しくなければ続かない。ところが、この本には、なぜネイティブはその言葉を使うのか、あるいは使わないのか、日本との違い…などなど、その背景や理由も書かれているから面白い。まるでエッセイを読んでいるように楽しみながら、話の流れとともに自然と英会話が頭に入ってくるのだ。 

 たとえば、相手の名前を聞くときは? 学生の頃に習った「What’s your name?」は超ストレートな声掛けだが、仕事先やこれから友好関係を結ぼうとしている相手には使えない。日本人同士でも、いきなり「名前は?」とぶっきらぼうに聞かれたら、あまりいい印象ではないだろう。まずは「Hi,I’m 〇〇,and you are…?」(=私は〇〇ですが、あなたは…?)など、自分から先に名乗りつつ最後の部分を濁すと、自然な流れで相手も名乗ってくれるという。ちなみに、ニュージーランドは日本と違って、名前も知らないような相手とガンガンおしゃべりが弾んでいることもよくあるそうだが、そんなときは会話の途中であっても「By the way,I’m 〇〇.」(=ところで…私は〇〇だけど)と笑顔で握手を求めることもあるそうだ。映画の1シーンのようにかっこいい場面…!

 では、日本ではあらゆるシチュエーションで使える挨拶「お疲れさま」を英語で言うと? その答えは、なし。こんなに便利な言葉は英語にはないので、そのシチュエーションごとに挨拶を使い分ける必要がある。軽く声を掛けるときは、「Hi,〇〇」とファーストネームを。何か大きなことを成し遂げた人には「God Job.」や「Great work.」(=よくやったね)。仕事を終えて帰る人には「See you tomorrow.」(=また明日)など。そう考えると、「お疲れさま」という言葉がどれだけ偉大なことか。英語でも同じような言葉ができることを願いたい。

 日本でも使えたら面白いな~という言葉もある。ネイティブから「She talks about her boyfriend 24/7.」と言われたら、どんな意味だろう。「24/7(twenty-four seven)」とは、「1日24時間・週7日ずっと!」という意味。文章を訳すと「彼女はいつも彼氏のことを話してるよ」となる。他にも、「The store is open 24/7.」(=24時間、年中無休)、「No Parking 24/7」(=駐車禁止)という意味で使われるなど、いろいろと応用できる。カジュアルな表現だから作文には適さないそうだが、見た目もスマートだし、なんだか書籍や曲のタイトルにも合いそうなワードだ。

 著者は、英会話学校で学んでもTOEICで高得点をとっても通じなかった英会話が、ネイティブの会話をまるごと真似することで通じるようになったそうだ。暗記は苦手だけど本を読むのは好き、あるいは、勉強は嫌いだけど好奇心は旺盛、そんな人におすすめしたい。日常で英会話が必要ない人でも、話のネタとして役に立ちそう。仕事相手に話せば「有益な人だ」と高く評価されるかもしれないし、飲み会では「頼りがいのある人」と認識されるかもしれない。なにしろ、英会話がなかなか身につかない、と嘆いている人は多いものだから…。そうやって“本当に通じる英会話術”が広がっていくのは、とてもいいことだと思う。

文=吉田有希