主役ばかりを合わせると、ガチャガチャしたイメージに…コーディネートは“主役をどこかに一点”が基本!

暮らし

公開日:2018/7/20

『ファッションの主役は1つ』(杉山律子/KADOKAWA)

 元々は、映画、広告など多方面のメディアで活動していたスタイリストの杉山律子さん。「もっと大勢の人たちのライフスタイルにファッションを結びつけたい」と、2016年からは、一般個人向けの「パーソナルスタイリスト」として活動をスタート。2017年5月には、処女著書『クローゼットは3色でいい』(KADOKAWA)を上梓。
「多すぎる色がオシャレのジャマになる」という、シンプルでわかりやすいアドバイスが大評判になりました。

 そんな杉山さんの、待望の著書第2弾は、『ファッションの主役は1つ』(KADOKAWA)です。では、本書にはどんなアドバイスがあるのか、4回にわたり、そのエッセンスをお伝えいたします。
第1回目の今回のテーマは、「主役ばかりを合わせると、ガチャガチャしたイメージに」です。

コーディネートのどこかに一点、主役をつくりましょう。
これだけで、見た目のすべてが変わります。
主役をきかせるコツを知れば、誰もが必ずオシャレに見えるのです。(本書より引用)

 本書冒頭で、こう明かす杉山さん。どうやらポイントは「一点、主役を」という言葉にあるようです。

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 ところでみなさんは、こんな経験はありませんか? トレンドのファッションアイテムの洋服、バッグ、靴などを、店頭ディスプレイで一目ぼれして買ったのに、自分で着てみると、なぜかその輝きが失せていると感じる。オシャレなアイテムでコーデしているはずなのに、なぜかガチャガチャしてまとまらない。人からステキだとほめられないなど…。
 特に「ガチャガチャしちゃう」と感じる人は多いようで、その原因はズバリ、「主役の取り入れ過ぎ」。杉山さんがこう語ります。

ひと目でわかるブランドバッグ。柄のスカート。どちらも主役級です。
一緒にコーディネートしてしまうと、主役同士がぶつかり合い、互いの魅力を打ち消し合ってしまう。
たとえば、スカートの魅力を際立たせるために、バッグはシンプルな脇役のものを選ぶ。
あくまでも、主役は1つです。
この簡単な引き算を覚えると、お手持ちのワードローブの一点一点が、買ったときの魅力のままによみがえります。(本書より引用)

 第1章では、その「簡単な引き算」のやり方を、コーデのビフォー・アフター写真を見せながら、杉山さんがわかりやすく伝授してくれます。
 その1例をご紹介しましょう。

 写真右側のコーディネートは、目を引くストライプのスカートとモノグラムのブランドバッグで、どちらも主役級。
「主役2つを同時に合わせてしまうと、喧嘩をしてしまいます」「ファッションのセオリーでは、このどちらかに主役を絞るのが基本です」と杉山さん。
 そして、バッグをシンプルなものに変えたのが、写真左側。杉山さんは「スカートが引き立ち、全体の印象が品よく、洗練されて見えるのがわかりますか?」と問いかけます。

 第1章では他にも、「脇役同士のコーデに主役を加える」ノウハウや、「そもそも主役ってどんなアイテム? どんなデザイン? どんな色?」、「脇役にするベースカラー3色の決め方」など、本書がテーマとする「主役を一つにするコーデ術」の基礎知識が、実例写真やカラーチャートとともに学べます。

 数多くの人たちのコーデをサポートした杉山さんならではの目からウロコのアドバイスの数々が満載で、すぐに実践できるよう工夫の凝らされた本書で、ついやりがちなガチャガチャ・コーデとは、永遠にbye-byeしちゃいませんか?!

文=松本ひろこ