1万円札を見かけなくなる日がやってくる!? 急速に進むキャッシュレス化の新常識

ビジネス

2018/8/7

『キャッシュレスで得する! お金の新常識』(岩田昭男/青春出版社)

「キャッシュレス化」という言葉をしばしば耳にするようになったと感じる人は多いのではないでしょうか。つまりは現金不要化です。海外ではよく聞くが日本ではまだ早いと考える人もいると思いますが、日本にも確実にキャッシュレス化が進んでいる場が存在します。たとえば、今日あなたが電車やバスに乗ったとき、その運賃をどうやって支払いましたか。ほとんどの人が自動改札で「Suica」や「PASMO」「ICOCA」のようなICカードを利用したのではないでしょうか。

 いま世界ではこの「キャッシュレス化」の波が急速に進み、遅れをとっている日本も2020年のオリンピック開催までには多くの支払い場面でのキャッシュレス化が実現するとの見方が強くなっています。

 急速に広まりつつある新システムに振り回されないためにも、その動きについてきちんと理解しておく必要があります。そこで本稿では『キャッシュレスで得する! お金の新常識』(岩田昭男/青春出版社)をみなさんに紹介したいと思います。

■クレジットカードと電子マネーでお財布いらず! でもそれってちょっと不便?

 キャッシュレスの基本は、クレジットカードと電子マネーです。わたしもそうであるように、多くの人は電車運賃やちょっとした飲みものの購入など少額の支払いには電子マネーを用い、少し値の張る服飾品や家電製品を買うときにはクレジットカードを使っているのではないでしょうか。

 まず、キャッシュレス決済のメリットとデメリットについて整理して見てみましょう。先に述べたような少額の支払いのときに電子マネーを用いれば、小銭をいちいち数える必要がありません。そして、大きな買い物のときにクレジットカードを使えば、ヒヤヒヤしながら大金を持ち歩くこともなくなります。電子マネーやクレジットカードでの支払いはどこでいくら使ったかという履歴が残せるので、お金を何に使ったのか管理がしやすくなります。これらはすべてキャッシュレスのメリットと言えそうです。

 一方、クレジットカードや電子マネーは、盗まれたりスキミングの被害に遭ったりする危険性もはらんでいます。また、冠婚葬祭のように現金が必要となる場面では役に立たないでしょう。地方の個人店などでは、クレジットカードや電子マネーが使えないところも多くあります。また、財布の中身の残金を確認しながらではないので、ついついお金を使いすぎてしまうこともあるかもしれません。資産やお金の記録情報が必要の範囲を超えて企業や国に知られてしまう可能性もあります。これらはキャッシュレスのデメリットでしょう。

■送金や割り勘もキャッシュレスでできるようになる!?

 今年の2018年4月に日本政府は「支払い方改革宣言」をまとめ、キャッシュレス決済の全決済に占める割合を世界最高水準である80%に高めると発表しました。政府が率先して旗ふり役となることで、今後キャッシュレス化の潮流はますます進むと考えられますが、この先の日常生活ではどのような変化が起きるのでしょうか。

 いまかなり注目を集めているのが、Apple社が開発したApple Pay Cash(アップル・ペイ・キャッシュ)です。これはスマホひとつで個人間の送金を行うことができる画期的なサービスで、送金のほかにもお会計の際に面倒な割り勘もスムーズにできてしまう優れものだそうです。サービスが先行開始されたアメリカではすでに学生の間でも大人気なのだとか。

 さらに、カナダではクレジットカードを使う仕組みが抜本的に変化しつつあるそうです。カナダでは現金での支払いよりもカードを使った支払いのほうが安くなるようになっているといいます。これはカナダ政府が推し進めるキャッシュレス政策の一環ですが、この潮流がカナダ国外にも波及すると、世界全体でクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済が一般的になるかもしれません。

 キャッシュレス化を含む私たちの生活に欠かせないお金の流れに乗り遅れてしまわないように、本書を通じて少しずつでもお金の新常識を身につけていきたいですね。

文=ムラカミ ハヤト