俺の●●を“セクシーアンドロイド”が奪う!? アダルトVRを描くアホでエッチな漫画!

アニメ・マンガ

2018/9/9

『童貞とターミネーター彼女』(村橋リョウ/白泉社)

 人類の飽くなき探究心は、ときに驚くべきものを生み出す。ここ最近でいうと、VR(ヴァーチャル・リアリティ)もそのひとつだ。「仮想現実」とも訳されるそれは、実際には目の前に存在しないものを、あたかも存在するかのように錯覚させる技術のこと。そして、その技術が空前のブームを巻き起こしているのが「アダルト業界」である。

 AVとVRを組み合わせることにより、まるで実際にセックスをしているかのような興奮と快楽が得られる。これは全世界の童貞男子にとって、夢のようなシステムではないだろうか。ただし、その技術が発達すればするほど、ひとつの問題点を生み出すかもしれない……。

『童貞とターミネーター彼女』(村橋リョウ/白泉社)は、まさにそのアダルトVRをモチーフにしたエロラブコメだ。主人公・足立健(あだち・けん)は、過去にこっぴどくフラれた経験から、仮想現実に逃げ込んでしまった男。二次元の美少女にハマり、挙句の果てにはその子とセックスができるVRゲームを作り出してしまう。しかし、それが彼の運命を狂わせていく。

 あるとき、彼の目の前に現れたのは、露出多めの過激な美少女。

 彼女は20年後の未来からやってきた、アンドロイドなのだ。そして、その目的は、足立の童貞を喪失させること。それはどうして……?

 実は足立が生み出したアダルトVRによって、未来では「世界総童貞化」が進み、世界規模の少子化が問題視されているという。

 実際のセックスなんて面倒くさい。もはや、アダルトVRで充分だ。未来の世界では、そう考えてしまう男子が急増しているらしい……。なんともトンデモ設定だけれど、否定はしきれない。個人で済ませられるのであれば、面倒なやりとりなんてしたくない、というのも理解できる。

 本作ではそんなセクシーアンドロイドと足立の攻防が描かれていく。彼女が己の肉体を武器に迫ってくる様子は、男子にとっては「それなんてエロゲー?」的展開だが、童貞をこじらせている足立にはイマイチ響かない。いやはや、ふたりの闘いはどうなることやら。

 ちなみに、タイトルからもわかる通り、本作の随所には「ターミネーター」のパロディが挿入される。彼女がタイムスリップしてきた瞬間のポーズや、親指を立てながら火の海に沈んでいくシーン、そして「I’ll be back」というセリフまわしに至るまで……。かの名作を「これでもか!」とパロっている描写には、笑いがこらえられなくなるだろう。

 もはやなんでもありの本作。頭を使わずに笑いたいときにはオススメの一作だが、すべての始まりとなったアダルトVRによる男子の草食化は、あながち現実問題になりうるかも!?

 また、本作にはコミックス限定の描き下ろしショート漫画が収録されているので、そちらも要チェックだ!

文=五十嵐 大