周りを気にした「しつけ」はもうやめていい――イヤイヤ期親子のSOSへの処方箋

出産・子育て

2019/2/18


 赤ちゃんを卒業し、少しお世話がラクになってきた頃におとずれる「イヤイヤ期」。自立心の芽生えによる「第一次反抗期」で、1歳半~3歳頃がピークと言われています。イヤイヤ期の子どもは自己主張が強く、育児誌『Baby-mo』でのアンケートでも、納得いかないことがあると、泣いて暴れて手がつけられない……といった声が多くあがりました。子どもに対する悩みの一方で、周囲の目を気にしているママが多いことも明らかに。取材して浮かびあがった、イヤイヤ期親子を取り巻く過酷な環境とは?

「子どもが騒ぐことよりも、周りからの冷たい視線がつらい」


 これは、イヤイヤ期真っ最中・2歳の子をもつママから出た一言。
「自分の主張が通らないと電車の中でもスーパーでも所構わずひっくり返って泣き続ける。イヤイヤ期の子どものあるあるですが、周囲の人からは、“しつけがされてない子のワガママ”と見られるんですよね。うちの子の場合、熱が冷めるまで放っておくのが一番なのですが、そうするとみんなの冷たい視線が……。子どものイヤイヤより、そっちのほうがつらいかな……」
 このママはいつしか、自分の本意ではなく、周りに気をつかった「装いしつけ」をするようになったとか。

 3人の子を育てるパパからも。
「夏休みに子ども3人を連れてハワイ行きの飛行機に乗ったとき、3歳の子が座りたくないと大騒ぎしたんです。そしたら後ろの席から、3人も連れて飛行機に乗るのなら、泣いたときにすぐ泣きやませる方法くらい考えてから乗ってほしい……とクレームが。思わず、まわりにアピールするように、静かにしなさい!としかりつけましたよ」

 子どもに対しての必要なしつけではなく、周囲の目を気にしたしつけが増えていることが見えてきました。これについて、幼児教育者で自主幼稚園「りんごの木」主宰の柴田愛子先生は、「イヤイヤ期の子どもはまだ半分動物みたいなもの。おもちゃを貸せるようにしようとか、公共の場でおとなしくさせようとか、まだ無理なんです。できないことを、できない子どもに共用する時代なんだなあと感じます」と時代背景をとらえます。

冷たい目で見るような人や場所からは逃げていい


 柴田先生は続けて、「そうは言っても“いい子”でないと、外で肩身が狭いのはわかります。だから、あなたたち親子を冷たい目線で見るような人や場所は極力避ける。無理して遠出をせず、近くの公園などでひと目を気にせず遊ぶのも手。自分一人では生きられないこの時期に、親の愛情をたっぷりもらって安心して成長できた子は、人を信じ、愛されること、愛することの心地よさを身につけて生きていけるのではないかと思うんです」とアドバイス。

 イヤイヤ期は、自分でできることが増え、気持をうまく伝えられるようになった頃に卒業が見えてきます。大変な時期ですが、子どもの心をはぐくむ大切な時期。もしまわりでイヤイヤっ子を見かけたら、「これがウワサのイヤイヤ期!!」くらいの気持ちで、温かく見守ってあげてくださいね。


『最新版イヤイヤ期Baby-mo』(主婦の友社)では、この時期のしつけや、イヤイヤ期の乗り切りテクを、専門家やママたちに徹底取材。悩めるママやパパは、ぜひ手にとってみてくださいね。