嫌なことはスワイプして消す。夢をかなえ続けるkemioの「棺桶までランウェイ」な生き方

エンタメ

2019/4/19

「ウチら棺桶まで永遠のランウェイ」0章

 YouTube、Twitter、Instagramなどを合わせた総フォロワー数は300万人超え。高校生の頃に6秒動画アプリ「Vine」の投稿でブレイクし、2016年末には活動拠点をアメリカ・ロサンゼルスへ。若者の流行語を生み出し続け、SNS世代のスターとして今最も注目されるkemioの初エッセイが4月18日に発売された。出版を記念して、ダ・ヴィンチニュースでは「0章」となる本人特別コラムを公開。インパクト満点のタイトルに込めた思いや、著書内でも触れた生き方の軸を、kemioならではの言葉で語る。

『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』(kemio/KADOKAWA)

 地球上のみなさまこんにちは。私、kemio、けみおと申します! 今回は私の初めての本が出るにあたり、こちらで特別編を書かせていただけるということで、緊張しながらワクワクしています。

 kemioって何者なの?ってよく聞かれるんですが、本当に「それな」って感じで、自分でもジャンルが不明。そんなわけでいきなり自己紹介からつまづいていますがYouTubeに動画をUPしたり、SNSでいろいろと発信したり、今はアメリカに住んで英語を勉強していたりと、まぁ簡単に言うと……生きてます!

人のセクシャリティが大々的にニュースになる時代は、平成と一緒に終わるんじゃないかと思ってます

 本を出しますよーってSNSでお知らせしたときに、「恋愛、友情、お仕事、セクシャリティのこととかお話してます」的なことを発信したら、みなさんから「セクシャリティ」の部分にとっても注目していただけて、すっごい取材のご依頼とかいただけて、本当に感謝カンゲキ雨嵐~って感じです。

 ただ正直に言うと、そういう反響に顎外れる勢いで驚きまして。私のセクシャリティがニュースになるなんて認識がゼロだったのでこんなに注目していただけることなんですか!?っていう。幼少期の話、高校時代の話、アメリカに留学した話……本でいろいろ触れた中の1つでしかなくて、その他のトピックと変わらない温度というか。大々的に発表しようなんて気は全くなかったから。もちろん、そういった自分のセクシャリティのお話を通してみんなを勇気づけてる方々も素敵だなって思います。だけど、もう誰かのセクシャリティがニュースになる時代じゃないし、そうであってほしい。恋だって友情だって結局ホモ・サピエンス同士の人間関係、もはや性別とかってそんなに気にすることじゃないっていう考え方です。だから、セクシャリティのお話も水を飲むようにさらさらと読んでいただきたいなぁ~。

 たとえばそういうことって他にもあって、第1章では序盤から「物心つく前に両親が天国のギャルになりました」ってお話をしているのですが、インターネットで私の生い立ちを検索すると「衝撃!kemioは幼少期に両親を失った!」「だからkemioは明るく振る舞ってるんだ!」みたいなテキストがボボーン!って出てきちゃうんです。えー全くそんなことないんですけど〜。両親がいなくても祖父母が子育てROUND2してくれたからウチはめっちゃ幸せに育ってて、好きな食べ物もいっぱい食べたしハッピーセットの全コンプもやってたし、本当にHAPPYに生きてきた。もちろん生んでくれた親のことは大好きだし感謝してるけど、自分にとっては全然、超悲劇~~みたいにとらえてない。むしろ、小学校のときに大縄ミスってから起きた、人間関係のあれこれのほうがよっぽど辛い思い出かも……。というような私の人生の歴史も本に書いておりますので、インフォメーション程度にぜひ読んでみていただけたらさらにHAPPYです。

脳の容量が足りないから、嫌なことはスワイプしてどんどん消して、ウチはウチのために生きていく

 私、ぱっぱらぴーだと思われているみたいなんですけど、否定しません、ぱっぱらぴーです!

 落ち込むことも、病むことも全然あります。だけど悲しい気持ちを3日も4日も1週間も1年も引っ張っている暇はウチの人生にはないから、ぱっぱらぴーでいないとやってられない。嫌なことはどんどんスワイプして消してかないと、脳のハードディスクの容量が全然足りない……。

 このあいだ私の動画に大人の方から「能天気で人生楽しそう、でもこんな子が私達の将来を背負うと思うと不安」みたいなコメントがついていたんですよね。年上の方って知識や経験がたくさんあって、素敵な方が多いので尊敬したいと私は思っているのに、そんなこと言われて世代間戦争を起こされちゃうのはなんだかせつない (笑)。

「今どきの若い人」にまとめられがちな私ですが、自由にまとめもらってOKかなって思ってます。厳しいコメントも「わざわざ書き込んでくださってありがとうございます」くらいに受け止めてそして受け流す。なんでもそうだと思うんですけど、マイナスの言葉まで100%で受け止めるとつぶれちゃう。私には夢もやりたいこともいっぱいあるから、悲しいことに時間も脳の容量も渡せない。嫌なことも不安も、人生の必須アクセサリー。昔の人にしっぽ生えてたノリで、一生後ろからついてくる。そこに気を取られないように、うまく楽しく脳を自分で管理するのが大事だと思っています。それで結果、ぱっぱらぴーで生きていけたら、自分が楽になれたら、それでいい。こういう話も本で詳しく書いてます。

人間は、生まれたときから死に向かう生き物。棺桶まで、自分だけのランウェイを歩みたい

『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』は私の今までの歴史、そして考え方を書いた本です。

 活字離れ~とか言われている現代、実は私も『ぐりとぐら』『かいけつゾロリ』くらいしか読んだことがなく、つまり活字離れ代表のような分際なんですが、そんな私が文字にタイマン張って作った本、もしかしたら新しい読書体験ができるかも?という温かい気持ちで、本好きの方も読んでみてくれるとうれしいです。私って語彙力が皆無なせいで、自分の知ってる単語をくっつけてボーンって出荷してわけわからない日本語を発生させちゃうことが多くて。文学に詳しい方とかが読んだら、泡吹いちゃうかもしれないなってちょっと心配してます……。

 動画で喋るのと文字で書くのとは見え方が全然違うっていうのも発見でした。なんかちょっと、とても上からアドバイス~みたいに見えてしまうトピックとかもあって、もしかしたら「何だこのクソガキ」って思うかもしれないですが、ちな私は23歳。クソガキです。憲法ではクソガキの表現の自由も保証されているはずなので、ぜひシェアハピとして受け流していただけたらと思います!

 人間は、生まれたときから死に向かっていく生き物(って幼い頃に祖父に教わりました)。せっかく生きるチャンスをもらったんだから棺桶に行くまではランウェイで、音に合わせて自分なりにかっこよく歩いたり、たまにヒールが高すぎてこけちゃったり、でも立ち上がって、カメラマンの前でパシャパシャパシャパシャってキメたりもして、最終的にはバックステージに戻って棺桶に入る〜みたいな、私の思う人生のイメージをタイトルにしました。

 読んでくれた人の何かがちょっとでも楽になったらいいなとは思っていますが、あくまでもシェア。押し付けることはしたくないので「kemioってこんなこと考えてるんだー」とムーディー勝山さん的に、右から左に受け流してください。何者にもならなくていいから、ウチらの楽しさはウチらで決めて、棺桶まで最高のランウェイを歩いていこう。というわけで、ジャンル一生不明、気持ちだけはセレブのkemioでした! 令和もウチらで頑張ろうね~!

撮影/Cailin Hill Araki(BEYOND TOKYO) スタイリング/西村哲也 ヘア&メイク/Akitsune Takemura(THE OVERSEA)

書籍紹介