レモンケーキにレモンゼリー!キュンと酸っぱいレモンのお菓子を作ろう!

食・料理

2019/6/26

『LEMON DESSERT レモンで作るおいしいデザート』(藤野貴子/成美堂出版)

 キリッとした酸味がおいしいレモン。料理やお菓子に使うと、さっぱりとした風味で味を引き締めてくれる効果がある。甘いお菓子もどこか大人びた雰囲気をまとい、甘いものが苦手という人でもレモンを使用したお菓子なら食べられるのではないだろうか。私自身レモンが大好きで、国産レモンが出回る時期には冷蔵庫に必ずいくつかは常備している。コロンとしたかわいいフォルムと鮮やかな黄色には元気をもらえるような気もするからだ。

『LEMON DESSERT レモンで作るおいしいデザート』(藤野貴子/成美堂出版)が紹介するのは、まさにレモンづくしのレシピ。ページを開くたびに、レモンだけでこんなにもお菓子のバリエーションがあるのかと驚く。レモンケーキやレモンパイ、レモンゼリー、レモンチーズケーキなど、どれも作ってみたいものばかりである。

 定番のお菓子として紹介するのがシンプルな「レモンケーキ」だ。作り方は、バターたっぷりのケーキ生地を焼いた後、レモン汁と甘いシロップを生地に染み込ませ、上から真っ白いアイシングをかけるという流れだ。なんと、ケーキを1台焼くのにレモン汁をたっぷり100gも使うので、口に入れた瞬間にレモンの爽やかさが口いっぱいに広がるという。想像するだけでも思わず唾液が出てくる。アレンジに、小さいセルクルやマフィンの型を使用するのもおすすめだそう。

 これからの暑い季節にぴったりなのが「レモンゼリー」だろう。こちらは、レモンの皮を器にして、中にレモン果汁と砂糖、ゼラチン、水で作った中身を詰めて冷蔵庫で冷やすというもの。とても簡単でありながら見栄えが良く、パンチの効いた酸味がクセになる一品だ。甘すぎないので、お酒を飲んだ後のさっぱりデザートにもぴったりではないだろうか。

 フランスのレストランでパティシエールとして修業してきた著者が提案するレシピの中には、日本ではあまり馴染みのないお菓子も多い。「レモンのスフレグラッセ」は、その名の通りスフレのような軽いふんわり食感のアイスデザートのこと。卵黄とグラニュー糖、生クリーム、レモン汁で作る生地の中に、ローストしたナッツを加えて冷やすととても豪華なデザートとなる。ナッツの香ばしい風味とカリカリ食感がアクセントになる、夏の定番デザートにしたい一品だ。淡雪のようなメレンゲをレモンソースの上に浮かべたのが「レモンのウッフアラネージュ」。高級レストランのデザートで出てくるようなビジュアルの美しさにまず感動するだろう。作る工程は他のお菓子に比べて少し上級者向けかもしれないが、家族や友人を驚かせることができるはずだ。とはいえビギナーの人は、まず材料を混ぜて冷やすだけの「レモンアイスクリーム」や「レモンシャーベット」などから挑戦してみるといいだろう。

 本書では、レモンのシロップやクリームなどの作り方も紹介している。その一つである「レモンシロップ」は、レモンと氷砂糖を瓶に漬け込んで砂糖が溶けるまで待てば完成するというもの。時々瓶を揺すって材料を混ぜることがポイントとなる。「レモンのショートケーキ」や「レモンスフレチーズケーキ」などで使用されている。冷蔵庫で約1カ月保存できるので、ぜひ多めに作っておくことをおすすめしたい。

 また、レモンの選び方や保存方法、きれいにカットできる輪切りの方法など、レモンのデザートをおいしく作るためのポイントもぜひ押さえておきたい。すりおろした皮とグラニュー糖をボウルに入れ泡立て器ですり混ぜると、グラニュー糖の粒子で皮が研磨され香りが一気に立つというポイントには目からウロコだった。いつものお菓子もレモンを加えることでガラッと表情が変わるのには驚く。週末にはさっそく、レモンのスフレグラッセを作ってみようと思っている。

文=トキタリコ