トイレの紙をちょい残し! 小さな面倒を押し付けていない? “失望される男性”から脱却するための方法

暮らし

2019/8/18

『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』(清田隆之【桃山商事】:著、死後くん:イラスト/晶文社)

 男と女が理解し合うのは難しい。それが夫婦であっても。男性脳と女性脳の違いや、考え方の差がわかっていても、意見の食い違いが起こるたびに、あとで「わかったつもりだったんだ…」と反省してしまう。

『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』(清田隆之【桃山商事】:著、死後くん:イラスト/晶文社)は、“失望される男性”に共通する傾向や問題点をまとめている。著者の活動は“恋バナ収集”であり、本書はこれまでの活動で1200人以上の女性からヒアリングして見えてきた、“失望される男性”の姿を客観的に分析し、説得力のある解説をしている。著者と共に、「俺たち男はもっと自分を省みたほうがいいのではないか…」というのが、本書のテーマである。

 確かに、本書の内容は、男性にとって耳が痛いものばかりである。しかし、そこであえて本書を手に取る男性こそ、現代社会で求められるジェンダー観のアップデートがなされ、“失望される男性”群から抜け出すことができるのかもしれない。

 本書には、数多くのモデルとしての男性が登場する。最初に登場するのは、「小さな面倒を押し付けてくる男」だ。

・仕事で「今日の打ち合わせって何時からだっけ?」と自分で調べない

・家で「バスタオルは?」「あのTシャツどこだっけ?」と置き場所を覚えない

・トイレの紙やウォーターサーバーの水を“ちょい残し”する

など、「小さな面倒を押し付けてくる」というのは、本書によると女性にとって“多くの男性に共通する傾向”らしい。

 本書は、こういった態度は、背景に次の2つの問題点があると指摘する。

(1)小さな面倒を回避しようとする姿勢

(2)他人事感と性別役割分業意識

 そして、この2つの根底には、ある意識が働いている、と分析している。それは、「それって女の人がやることでしょ?」「俺は男だからできなくても仕方ない」といった意識だ。

 上司と部下のように、仕事の範囲や役割分担が明確になっている、立場の違いがはっきりしているなどの場合は、こういった態度が許されることはあれど、その場を共有している相手には、根底の意識はたいてい見透かされている、というから男としての品位を落とさないためには発言や言い方に注意が必要だ。

 ちょっとゴミ出しをして「俺は家事をしているほうだ」という意識をもつ、子どもの送り迎えをするだけでイクメンを名乗るなども同様らしいので、自らの言動を一度、振り返ったほうがいいかもしれない。

 ところで、メディアをみていると、謝罪というのはつくづく難しいものなのだな、と思い知らされる。5番目に登場する「謝らない男」の章では、謝っているようで実は謝罪になっていない理由が、説得力ある解説図込みで説明されている。「謝らない男」の話はガールズトークのド定番のひとつらしいので、本書を読んで「弁解」でも「正当化」でも「否認」でもない、正しい「謝罪」ができる男になれば、それだけで失望されにくい人認定がなされるようになるかもしれない。

文=ルートつつみ