江戸時代に宇宙人が茨城に来ていた!? 創刊40周年を迎えるムー厳選の超常現象集

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公開日:2019/11/4

ムー認定 驚異の超常現象

作家:
出版社:
学研プラス
発売日:
『ムー認定 驚異の超常現象』(並木伸一郎/学研プラス)

 科学が進んでいる一方で、世の中には説明しがたい不思議なことが多い。謎の生物や未解決事件、UFOなどなど、正体や原因が明らかとなっていない不可解なものは山ほどある。そんな、世の中にあふれた謎をとりあげ続けてきたのが雑誌『ムー』だ。その『ムー』も今年で創刊から40周年を迎え、記念イベントとして「創刊40周年記念ムー展」も開催されている。そこで紹介したいのが『ムー認定 驚異の超常現象』(並木伸一郎/学研プラス)だ。

 本書はロズウェル事件、UFO事件、異星人事件、宇宙のUFO、UFOコンタクティ、奇現象、怪奇事件、虚舟(うつろぶね)の8つにカテゴリー分けされている。どのページにも写真が掲載され、すべてカラーで見やすい。

 本書のおよそ半分はUFO関連で占められており、中でも30ページ近く割いて解説されているのはロズウェル事件。やはりUFOといえば外せない話題だろう。事件が発生した1947年当時の状況や目撃者の証言、その後の流れなどがまとめられている。情報を知っていた人や個別に調査に当たった人の中には不審な死を遂げている者もいるとか。関連した人物が妙な亡くなり方をするのは偶然なのだろうか? さまざまな意味で興味を引かれてしまう。

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 筆者が『ムー認定 驚異の超常現象』の中でもっとも興味を引かれたのは虚舟(うつろぶね)だ。本書で主に紹介されている虚舟とは、江戸時代の後期に茨城県で目撃された謎の舟のことである。舟は鋼鉄製で、漂着したのは1803年のことだという。これは黒船来航より50年ほど前に当たる。

 しかし、通常の舟や海外から来た黒船とも大きく違うのは、その形状。当時の様子を描いた資料なども残されているが、下半分はすり鉢のような形をしており、上部は丸い、円形の奇妙な舟だというのだ。しかも、上部にはガラスの窓がついていて、明らかに通常の舟とは違う。これ、どう見てもUFOじゃないだろうか?

 舟に乗っていたのは若い異国人と思われる女性で、言葉は通じず、木製の箱を抱えていたそうだ。さらに不思議なことにこの虚舟、茨城県をはじめ数カ所に記録が残っていて、舟の形状・乗っていたのは女性であること・さらに女性の特徴までも酷似しているのだ。ところが、検証してみるとその漂着地の地名も実在しないものだという。つまり、単なる作り話だったというのか?

 架空の地名や複数の場所での記録が残されていることが、虚舟の謎の1つであったらしい。しかし、確かな漂着場所を裏付ける文書が2014年に発見されたのだ。そこに記されていたのは、江戸時代の常陸国鹿嶋郡に実在していた土地。現在の場所に当てはめると、茨城県神栖市波崎舎利浜である。この発見で、はじめて実在する場所が記録された書類が出てきたのだ。この記録が確かなら、茨城県にUFOらしきものが来ていたことになる。

 当時の虚舟の絵はいくつか本書に掲載されているが、釜のような形状のものが多い。これは恐らく、当時の日本人にとって炊飯に使う釜に見えたのだろう。

 1803年といえば、ロズウェル事件より140年以上も前になる。虚舟もある意味UFOといえると思うが、こうして記録を読んでいると、いつかUFOの存在が身近になる時代が来るのだろうか、などと考えてしまう。

 実は筆者も「あれは何だったんだろう?」と思う不思議なものに遭遇した経験があるが、何を調べても正体が解明できない。確かに目の前で見たことなのに、通常の生活の中にあるものには何も該当しないのだ。しかし、解明できないから超常現象や怪事件とは魅力的なのだろう。

『ムー認定 驚異の超常現象』は、8つのカテゴリーの中で細かくエピソードが分けられていて、どのページも半分以上は写真で読みやすいのも良い。しかし、読み応えは十分だ。往年のムー読者にはもちろんおすすめだが、オカルト好きにも読んでほしい1冊である。世界にあふれた謎を興味半分で気軽に読めるという感じ。それが『ムー認定 驚異の超常現象』の魅力だ。

文=いしい

この記事で紹介した書籍ほか

ムー認定 驚異の超常現象

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学研プラス
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