YouTubeで稼ぐのはもう古い? 確実に成功したい人向けYouTuberビジネス術

ビジネス

2020/2/10

『カンタンに売れるのになぜYouTubeをやらないんですか!?』(鴨頭嘉人/サンクチュアリ出版)

 ネット上でプロモーションするための手段として、動画配信サービス「YouTube」を活用するケースが目立つようになった。個人や集団でいろいろな企画に取り組む“YouTuber”の存在が注目される一方で、ここ最近では、ビジネスを目的にした経営者や企業のチャンネルも増えてきたという印象だ。
 
 企業におけるリーダーシップやマネジメントを伝える講演家・鴨頭嘉人氏も“ビジネスYouTuber”のひとり。著書『カンタンに売れるのになぜYouTubeをやらないんですか!?』には、動画配信をビジネスに活かすためのヒントがまとめられている。

■利用者が多いYouTube。発信者はわずか0.03%!

 通信技術の向上により、市民権を獲得した動画メディア。100万人以上のチャンネル登録者を抱える著者の鴨頭氏は、YouTubeの市場はいまだ「ブルー・オーシャン」の状態で、他のSNSと並べても比較的「先行者利益」を得られる可能性を秘めていると語る。

 本書によれば、世界でもっともユーザー数を獲得しているのはFacebookで、約24億人。次が約19億人のユーザー数を誇るYouTubeで、さらに、約10億人のユーザーを抱えるInstagramやTwitter、LINEと続いている。

 こうやってみるとYouTubeの普及率はかなり高いことが分かるが、一方で、“発信者”に目を向けてみると、情報を届けている側は利用者全体のわずか0.03%ほど。ネットのマーケティングは「先に行った者がより多くの利益を享受できる」のが鉄則だと著者は主張するが、Twitterのように積極的につぶやく人たちが少ない今だからこそ「今のこのタイミングで始めたらバズります」と力説する。

■YouTubeで稼ぐのは古い。そこから拡げる意識を

 YouTuberといえば、動画配信の広告収入を自分の収益として得ているイメージがあるだろう。しかし、ビジネスにおいては「広告収入を狙うのはNG」だという。

 今年初めにはYouTubeが子供向けコンテンツに対する広告の表示を中止する措置を取ったのも話題となった。広告収入のガイドラインは運営元であるGoogle側のさじ加減によるところが非常に大きい。そのため、ある日突然収益がゼロになってしまう可能性もあるのだ。

 また、炎上などを狙って再生回数をただ増やしたいのであれば有効かもしれないが、もしその先で「YouTubeでつながった仲間とともにビジネスを展開したり、社会貢献活動をしたい」とポジティブに考えるのならば、何かに対する悪口を言うのは禁物。他の成功者やライバルたちの動画と比較しながら、YouTubeならではの成功則を自分なりに工夫していくことが大切だ。

■目安は週に2本以上。とにかくアップすることが先決

 精力的にYouTubeを使いこなす著者は、チャンネル登録者数を増やすためのコツをいくつか具体的に紹介してくれる。

 そのうちのひとつが、「週に2本以上動画をアップする」という方法。支持してくれている視聴者に定期的に訴えかけることができるのはもちろんのこと、別の目的としては「たくさんの量の『稽古』を積み重ねて、少しずつレベルアップ」を図るというメリットもある。実際にこれを実践してきた著者は、投稿数が100本へ達したときに、まだ「自分がイケていない」と気付き、200本目となってようやく分析力が身につき始め、その後の投稿から手応えを味わうようになったと述べる。

 また、動画を作成する際には「最初の15秒」でいかにユーザーの心をつかむかも大切。オープニングで「この動画を見たら何を得られるか」をはっきりと伝えることが、とりわけビジネスを目的にした動画では肝心になるようだ。

 本書を読むと、ビジネス視点でYouTubeをみると、まだまだ参入の余地があると実感する。善は急げ! 企業や個人のファンを獲得するならば、今がまさにそのタイミングかもしれない。

文=カネコシュウヘイ