中世で「魔女狩り」に遭ったのはどんな人? 知ると背筋が凍る、世界史の真相

文芸・カルチャー

2020/4/7

『オイシい場面(ところ)がつながるつまみ食い世界史』(歴史の謎研究会:編/青春出版社)

 学校の授業を思い浮かべると、「世界史」という科目で覚えなければならない項目はとても多い。人類発祥から私たちが生活する現代に至るまでを網羅するのだから、当然といえば当然だ。「あまりにも暗記量が多すぎて、どこから手を付けたらいいのか分からない」と悩んでいる現役の学生も多いだろう。
 
 そんな世界史には、おもしろいエピソードもたくさんある。『オイシい場面(ところ)がつながるつまみ食い世界史』(歴史の謎研究会:編/青春出版社)は、思わず興味を惹かれてしまうような歴史の舞台裏を数々紹介する。たとえば、「いまだに解けない人類誕生のミッシング・リンクとは?」「たくさんの人を死に追いやった『魔女狩り』のコワい話とは?」など、気になる話題が満載だ。早速これらのトピックについて紹介したい。

いまだに解けない人類誕生の「ミッシング・リンク」とは?

 ミッシング・リンク(鎖の失われた環)という言葉を知っているだろうか? 生物の進化の過程ではっきりわからない部分のことだ。サルと人間の中間も謎に包まれている。

 意外なことに、人類誕生の歴史についての真剣な研究が始まったのは、ここ160年のこと。1856年、ドイツのネアンデル峡谷で「ネアンデルタール人」と名付けられる化石が発見されたのが最初だ。当初は顔つきがあまりに人間とかけ離れていたため、人類の祖先だとする考えは一蹴された。しかしその後、人類の祖先とおぼしき化石は続々と発見され、人類の進化につれて「猿人」「原人」「旧人」「新人」と定義づけられた、と本書は説明する。まだ私たちが見知らぬ人類の先祖が、どこかで眠っているかもしれない。人類発祥の謎が解かれるのはまだまだこれからなのだ。

大勢を死に追いやった「魔女狩り」のコワい話とは?

 恐ろしい歴史の話ほど興味を掻き立てられるのは、なぜだろう。現代における「魔女」といえばマンガや小説などのファンタジー世界の住人だが、実際に魔女の疑いをかけられ残酷な方法で処刑されてしまうという時代が存在した。犠牲者は最大400万人にものぼる。

 魔女狩りは当初、社会的に弱い立場に置かれた人々が標的とされたが、次第にエスカレートし、気に入らなければ誰しもが「魔女」となった。魔女と確定されれば「火刑」に処されるが、これにも理由がある。キリスト教では男性は太陽を女性は大地を表すが、火は光と同じく太陽に属するため、火でもって処刑されなければならなかったのだ。

 当時一人暮らしの女性は家庭の平和を乱すものと捉えられていたため、魔女狩りの格好のターゲットとなってしまったという。思わず背筋が凍った…という方は多いのではないだろうか。

 本書にはこのほかにも「リンカーン暗殺で今ささやかれる黒幕の存在」「ナスカの地上絵が描かれた真の目的」「1929年の世界大恐慌がアメリカで始まった理由」など、好奇心が刺激されるエピソードが多数詰め込まれている。文明の始まりから21世紀まで、網羅する時代は幅広い。どこから取り掛かろうか悩んでいる方は、まず本書の目次で心惹かれるタイトルを追いかけてみよう。気になるところからつまみ食いしていくうちに、世界史の大きな流れが頭に入ってくるはずだ。

文=寿々