おもてなしの神髄は「心」――日本らしい感性はビジネス&日常の生きるヒント!

2012/6/18

日本人にしかできない「気づかい」の習慣 ― ディズニーと三越で学んできた

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : クロスメディア・パブリッシング
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:上田比呂志 価格:1,209円

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「大学生になりたての頃、東京ディズニーランドでバイトをしたことがある。今から20数年前の当時、ビデオからウォルト・ディズニーに「ようこそ、ディズニーランドへ」と呼びかけられた。「お客さま=ゲスト、キャスト=ホスト。ゲストに夢の世界をお届けするのはあなたたち」と「おもてなし精神」をはっきり明示された経験は他になく、とにかく新鮮だった。情けないことに「サービス業は向かない」と3ヶ月で辞めてしまったのだが、この本で思いがけず当時を反省することになってしまった。

本書には「気づかいとは、相手を慮ること。相手が「欲しい」と言う前にその気持ちを汲みとり、さりげない行動で示す」こととある。つまり「心」を込めるということ。これをある程度マニュアル化されたアメリカ流おもてなしの精神の上に機能させることで、筆者は数々の成功例、人の成長を生み出してきたという。残念ながら当時の自分には、そんな気づかいが圧倒的に不足していた。マニュアル化されたおもてなしだけでは未熟かつ自己中心的で、結果的に心のキャッチボールのような本質に至らなかったのだ。うーむ、浅い(泣)。

その後、仕事や子育てをしつつ歳を重ね、どうやら自分の中にも「気づかい」というものが、ある程度は内面化されてきたようだ。随所にある共感ポイントでそんな自分を確認できたのは素直にうれしいし、救われる。それにしてもなんとなくわかっていた真実を、こうして言葉ではっきり提示されるとハッとさせられるものだ。意識化すると応用もできるわけで、俄然やる気もでてくる。5章構成で角度を変えつつ33のルール化されているのも実践的だし、なにより電子書籍的にもサクサク読みやすくてグッド。

 

筆者の気づかいの根っこは日本らしい「老舗料亭」で育まれたものだというが、考えてみれば日本人には「縁」や「恩」といった「他者との関わり」の中で育まれる感性が自然に根付いている。案外、「気づかい」というマナーは、そんな感性を日常的に体現することなのかも。ビジネス色の強い本書だが、普段着の自分にとりこめば、もっと風通しよく生きるヒントにもなることだろう。日本人だし。


冒頭はいきなり自信の出るお言葉…

目次より 構成はシンプル

心得1の扉。シンプルな字組がインパクトあり

心得1の本文より

各心得のラストは関連する金言で締。筆者からの問いかけで振り返りも