開けてはならない、満たされぬ欲望への入口――女性3人が抱える秘密とルッキズムの呪いを描く心理サスペンス

文芸・カルチャー

2020/7/18

『夜の向こうの蛹たち』(近藤史恵/祥伝社)  昆虫の蛹の内側は、ほとんどの組織がどろどろに溶けている状態だという。硬い殻をまとわなければ、自分の内側を保てない。そんな繊細な状態だから、揺さぶるだけで死んでしまうこともあるそうだ。その状態は、なにかに似ている。自分の内に渦巻く感情を制御しきれず、嘘で外面を取り繕っている... 続きを読む