テレクラでサクラをする女子中学生は、じつはスパイ志望のセクシーボイス

2012/7/29

セクシーボイス アンド ロボ (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:黒田硫黄 価格:432円

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主人公はテレクラのサクラをする女子中学生・ニコ。3年生、14歳。将来の夢は、スパイか占い師になること。
特異な能力の持ち主。電話相手の声を聞くだけで、年齢や姿、性格までが把握でき、また、無邪気な子どもから色っぽい大人までさまざまな声色を使いこなして電話先の相手を手玉に取り、時には騙す。コードネームは「セクシーボイス」。そんなニコが、謎めいた老人から指令を受けて、誘拐事件や失踪事件を解決していく、ハードボイルドでスタイリッシュなアドベンチャーアクションコミックです。

1985年頃から急増したとされる「テレクラ」(テレフォンクラブ)ですが、今では出会い系サイトの普及などで衰退しています。「テレクラって何?」という若い声も聞こえてきそうです。テレクラは、店の個室で待機し、女性からかかってくる電話で会話を楽しむもの。日本で発生した、独特な出会い文化です。

「テレクラ」と「女子中学生」との組み合わせって、なんだかいかにもヤバイ空気が漂いそうですが…本作はどちらかというと「カッケー」の方向ですごくヤバイ、ハードボイルド作品です。

主人公のニコが中学生ながらクールに世間を見ていて、声だけで男たちをきりきり舞いさせるのですが、熱い部分もしっかりと持っていて。
「気づいてるのは、宇宙で私だけ!」
「救えるのは、宇宙で私だけ!」
事件の手掛かりを見つけては、一気にボルテージがアップし、駆けて、仕掛け、ターゲットを追い詰めていきます。

また、筆ペンタッチによる陰影が濃い白黒世界が個性的。世界観の鋭さや非日常感を絶妙に演出しています。

ちなみにタイトルのおしりについている「ロボ」は、ニコにアッシーくんのように使われる子分的な扱いの25歳フリーター。元々はニコのテレクラの客で、なにかと便利に使われているロボットオタク。ロボは、テレクラの相手がニコとは知らない。

学校の授業でも、意外に目だけでなく耳から入る情報が多く、ICTなどでは音響設備に力を入れているところもあります。声だけで、どれだけ痛快に事件を解決していくのか、見ものです。

2002年、第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、受賞作品。
2007年には連続テレビドラマ化されている、骨太のエンタメタイトルを、手軽な電子書籍でぜひ。


ニコ(初美)とテレクラで話すロボ(ニコが女子中学生とは知らない)

クールだがいつも前向きなニコ(スパイか占い師志望)

ナゾの老人から能力をかわれて依頼を受ける

「今救えるのは、宇宙で私だけ」。ハイなニコ

電話1本で誰もが知らない情報を入手できる。「この陰謀に気づいたのは 宇宙で私だけ とかでは?」(C)黒田硫黄/小学館