どこをとってもナス風味!“ナスマンガの金字塔”を新鮮なうちにご賞味あれ
とっくに明けましておめでとうございます。さて、「一富士、二鷹、三茄子」とされるくらいに持ち上げられるナスですが、依然、子どもが嫌いな野菜の上位から陥落する気配はありません。一方で、大人になるとナスがおいしくなる、ともいわれており、かくいう私もこの頃は「あぁ、このナスの漬物とお茶だけあればいいわぁー」なんて思ったり思わなかったり。
そこで、ナスの理解を深めようと手を出したのが、本作です(迫真のウソ)。なにしろ本作は、作者がある夏の夜にナスの化身から「タマネギよりもメジャーにしろ!」と天啓(?)を受けて描いた“ナス漫画の金字塔”、という触れ込み(これはホント)。あの独特な世界観を持つ唯一無二のマンガ家・黒田硫黄によるナス漫画ということで、どれだけナナメをいく内容なんだろうと期待しちゃうじゃないですか。
構成はオムニバス形式。主役は、うーん、やっぱりナスなんでしょうねぇ。いずれも、いろいろな老若男女が、濃いヒューマンドラマを展開します。しかし、どの話も、ナスが中心になっていたり、オイシイところを持っていったり(美味なだけに)。黒田硫黄は、きっと、世界…